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技術士施工計画選択H27Ⅱ1 寒中・暑中コンクリート
寒中コンクリートの設問
日平均気温が4℃以下になることが予想される時期にコンクリートを施工する場合において、コンクリートの品質低下の要因と施工上の留意点3つ
品質低下の要因
日平均気温が4℃より低い場合には、水和反応が著しく遅くなったり、凝結と硬化中中にコンクリート中の水分が凍結と融解を繰り返すことで、所定の強度を得られなかったり、ひび割れ等の破壊に至る。
対策
所要の養生温度や初期強度を確保し、早強ポルトラン ドもしくは普通ポルトランドセメントを使用する。
AE剤、AE減水剤を用いることで、単位水量を減らす。また、適切な空気量を確保することで耐凍害性を向上できる。
打ち込み時のコンクリートの温度は5℃から20℃とする。部材厚が厚い場合、温度が高いと温度応力によるひび割れがはっせいするため、注意が必要。
コンクリート製造箇所の気温が0℃以下の場合は、水分の凍結を防止するために、骨材や水を加熱する。セメントは加熱してはならない。
養生中は5℃以上に保ち、2日間は10℃以上とする。また、養生終了時は、急激な温度低下を避ける。
暑中コンクリート
品質低下の要因
日中の平均気温が25度を超えると、セントの水和反応が促進され、コンクリートの凝結時間が短くなるため、コールドジョイント発生の原因になる
コンクリート運搬中の水分蒸発が多くなるため、スランプ低下の増加や表面が乾燥することで、初期乾燥によるひび割れが発生しやすくなる
コンクリートの凝結が早くなるため、初期材齢の強度は高くなるが、長期材齢の増進は小さくなる
対策
中庸熱、低熱ポルトランドセメントを使用し、水和反応を緩やかにする
ドラムカバーをトラックアジテータ車に装着したり、ドラムに散水する
打込み温度を下げるために、早朝や夕方に打設する
遅延形のAE減水剤や減水剤を使う
養生時は、十分に散水したり、脱型までの期間を十分にとる、直射日光があたる場合は、覆いをかける