水が湧き出るところに精霊がすむ
三浦市の水間神社は地域の方々に「水間様」と
呼ばれていて、湧き水で知られています。
家から徒歩圏内にあるので
3年前に引っ越してきてから度々訪れています。
昔は田んぼが広がっていましたが
あるときから儲かる野菜畑へ。
農薬も使われるので
嫌がってこなくなった人もいるようですが、
今でも地元の方々が水を汲みに訪れるところです。
私も実際飲んでみて、そのまろやかさにびっくりしています。
この水でコーヒーを入れると美味しくなるのです。
水間様の裏手にはこんもりした小さな山があります。
おそらくその山が水を浸透させ、ろ過して
湧水となって流れるのでしょう。
地元有識者の話をうかがうと、
三浦はこのような小さな山により
湧水を得ている場所があるそうです。
水間神社の湧き水は
引橋を源流とする菊名川につながり、
白山神社で別の川と合流し
仲川として三浦海岸へ向かい、
東京湾へ流れ出ます。
東京湾へ流れる数少ない川のひとつ、
といえるかもしれません。
水が湧き出る場所をよくみると、
岩場から滾々と流れ出る様子をみることができます。
こんもり山から枯れることのない水の恩恵。
自然の不思議、
そして恵みへの感謝。
自然と感じられてくる場所です。
先日訪れた時、
湧き水の脇に育つスダジイが気になりました。
ジーッと観察すると
まだまだ小さいけれどご神木のよう。
気持ちを込めて触っていたら、
木漏れ日がサーッとさして、
スダジイの葉がキラキラと輝きました。
あ、ここにもまだ精霊はいる。
そんな風に思いました。
故郷青森では水の湧く場所には
龍神様が祀られていました。
もしかしたら水間神社にも
龍神様がいるのかもしれません。
水が湧く場所には、
その地を守る存在がいるといいます。
生きていく上で必要な水が湧き出るということを
知っているからこそ
人への想いとともに、みえないものたちが
応えてくださるのではないでしょうか。
気になるのは、裏山の荒れ模様です。
自然林のようですが、
折損した木や倒木がそのままになっていて
なんだか荒れ果てたままになっている様子です。
水が湧き出る地にしては、暗い印象もあります。
この山のためになにかできないかしら。
キラキラ輝くスダジイをみながら
顔をなでる風を感じながらそんなことを思いました。
まずは山に入っても失礼に当たらないか
地元の方にきいてみて、
この森の様子をみる機会を得たいと思います。
自分のセンサー(感覚)を
三浦の森がよくなるために使えたら嬉しいです。