2016.1.30 フットサル日本代表対フットサルコロンビア代表戦観戦記
先日のフットサル日本代表対フットサルコロンビア代表の試合を指導者(監督)目線で振り返ってみます。
まず、コロンビア代表は守備時は主に人を基準にしてマンマークで守るのに対して、日本代表はスペースを基準にしたゾーンディフェンス。
前半の前半は日本がプレス開始ラインをハーフくらいにして、一旦そこでバランスを回復してから押し上げていくというスタイル。
ただ、特にコロンビアが少しでもプレースピードが遅くなったと感じたら、前線へどんどんプレッシングをしていき、ジャンプやスライドも上手くはまっていました。
コロンビア側も上手くプレス回避が出来ないと判断したら、すかさずタイムアウトを取ってプレス回避の仕方を修正。
その後はショートパラや日本のアラとフィクソの間のエントレリネアスを使うようになり、より速く小刻みにパスを回していくことを選択。
それでもコロンビアのストロングポインである個人スキルが発揮しやすいサイドレーンでは1対1の状況を作っていましたが。
元々、個人技術の高いコロンビアが球離れが速く、プレースピードが上がったことで、今度は逆に日本のプレスがかからなくなり、守備者もただそこにいる状況になってしまっていたことで、コロンビアに押し込まれることも増えていました。
日本の守備時のプレスラインが下がってしまっていたので、すぐにタイムアウトを取って修正。
前半ということもあるのか、やはり修正しなければならないとなったら動くのが両方とも早い。
サッカーであればハーフタイムなどでしか直接選手に伝えることが出来ないですが、フットサルは前後半1回ずつのタイムアウトやピッチとの距離が近く、直接選手に修正点を伝えることが出来るため、サッカーよりも監督が試合に介入出来るメリットをまざまざと見ました。
ただ、コロンビアは人を基準としてマンマークで守るため、どうしてもスペースが空いてしまうデメリットがあり、クワトロセロ(4-0)のシステムで機動力抜群のセットを持つ日本には少し不向きだったのではと感じました。
得点シーンだけに限らず4-0でサイドを起点にし、縦のスペースを広大に空けてパラレラ(特に3人目のパラレラ)で突破しようとするシーンを何度も確認出来ました。
前半の後半あたりからそうだったのですが、後半は特にコロンビアの守備が日本にボールが入ってからのプレス強度がかなり強くしていたため、ボールが入るまでは比較的距離を取っているのですが、ボールが入った瞬間、特にサイドとピヴォに関しては相当強くプレスをかけていました。
それに日本はだいぶ手こずっていたと思われ、ボールは回るものの中々シュートまでいけない状況が続いていました。
対するコロンビアもコンディションがあまり良くないのが如実に出ており、運動量が最後まで上がってこなかったことが敗因かなと感じられました。
ただ、コロンビアもこの後すぐにコパアメリカに出場するなど、コンディションはこれから上がってくるでしょうし、W杯本番ではギアが1つか2つくらい上がっていることを期待しています。
日本はこの後にアジア選手権がありますが、今日の試合を観ていると森岡選手、辺見選手、酒井選手、吉川選手、仁部屋選手、小曽戸選手、渡邊選手あたりが中心となってくるのではないでしょうか。
元も含めるとほぼ名古屋オーシャンズ。笑
日本における唯一のプロチームの意義は大きいのかなと感じています。
やはり試合は会場で観るのが一番ですね。
テレビには映らない部分(特にベンチワーク)など、色々と見えることも多いので非常に勉強になるので、また機会があれば行きたいと思います。
2月11日よりウズベキスタンでAFCフットサル選手権が開催されます。
今年はFIFAフットサルW杯の予選も兼ねており、アジアからは上位5チームが出場出来ます。
ちなみにNHK-BSで生中継があります。
日本は現在アジア選手権連覇中です。
今年のW杯ベスト8を目標にしているため、チームには頑張って欲しいですね。
ありがとうございます!今後も良い記事が書けるよう、日々研鑽していきます!