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後悔先に立たず・・・
「後悔先に立たず」こんなことわざがあります。
ふくの病名が確定して、一通り検索などで調べ、大事なところへの連絡が済むと、疲れと共に、冷たい暗い場所でうずくまるふくを見ると、どっと後悔が私を襲ってきました。
アジソン病はどうしてなるの?
アジソン病は、原因不明の原発性です。
「原発性(げんぱつせい)」とは、医療では「他の病気の結果として引き起こされるものでなく、その臓器自体の異変によって引き起こされること」です。
アジソン病では、副腎が萎縮してホルモンが出なくなることで、食欲不振や下痢などの消化器症状を代表に体のさまざまな代謝機能に障害が起きます。または、他の疾患でステロイド薬などを飲み続けることの副作用として起こることもあるようです。(医原性または二次性と呼ばれるようです)遺伝でもないし、何かのケアの原因でもありません。
ふくの場合は、それまで元気いっぱいで若いですが、直前にかかりつけだったB病院を受診し、膀胱炎でステロイド薬を2週間飲んだこと、食事も水も摂れなくなってからの受診で「甲状腺機能低下症」と言われ、薬を3日飲んだことなどの影響もあり、転院した直後も「薬の影響かも?」と、アジソン病だと確定できるまで時間がかかりました。
アジソン病らしいとわかっても、注射や服用した薬の影響で、体調が良くなったり悪くなったりして、担当の獣医さんもあらゆる可能性を探ってくださいました。最終的に、エコー検査で副腎が萎縮しているため、アジソン病と確定されました。
アジソン病にもアジソン病と言われるミネラルコルチコイドとグルココルチコイドの両方が不足する場合と、稀にグルココルチコイドだけが不足する「非定型アジソン病」というものがあるそうで、ふくの場合は前者のようですが、なかなか薬の量が定まらない時は、「非定型」も視野に入れて治療をされていました。
診断されてから後悔ばかり
親の看取りの時に読んだ本の中に「死への受容過程には5段階がある」と書いてあったことを、ふと思い出しました。
死にゆく人や自分の死を前にした時、
①否認 ・・・そんなわけない、誤診だ、などの否定する気持ち
②怒り ・・・なんで自分だけが、あいつや会社のせいで、など他者や自分へ怒る気持ち
③取引 ・・・宗教に寄付すれば治る、保険外治療なら・自然療法なら治るかも、と、なんとか回避できないか探る気持ち
④抑うつ・・・どうしようもないと諦め、悲しみ、絶望し、何もしたくない、考えられない気持ち
⑤受容 ・・・どうしようもない現実に直面し心を決め、周りへの感謝や積極的に治療していこうという穏やかな気持ち
ネット検索で病気を理解しようと思いながら、私は
「①まだふくは若いし、絶対何かの間違いだわ。また誤診かも?」
と思い、
「②なんでうちの子が!あのペットショップで安かったから、元々疾患の子を売りつけられたんじゃない!」
「②何匹か生まれたうちの異常がある子だけ、ブリーダーさんがペットショップに出したのかも?」
など、無性に怒りが湧いてきて、
「③ペットショップに文句言えば、交換してもらえる?」
「③もっと大きい病院なら、治療法が他にあるんじゃない?」
「③漢方や食事療法なら、どうにかなるかも?」
などなど、当てのない妄想がぐるぐる巡り、
「④お金もかかるし、留守番できなきゃ働きにも出れない・・・」
「④おしっこの量も回数も多いし、病院に毎日のように行って、待つのが辛い」
「④平均して4〜5年、長生きだと10年以上この状態が続くのか・・・」
「④あの時、ホテルに何度も預けなければ・・・」
「④もっと早く病院を変わっていたら・・・」
と、自分のことや過去のことをイライラくよくよ考えて、落ち込みました。
ホント、順番通りに、しかも①〜④はぐるぐると何度も頭の中を巡り、家族にも山ほど当たり散らしました。
泣くだけ泣いて
今はたぶん⑤の段階。
ふくの容体も落ち着いて、相変わらず薬の量が定まらず2〜3日に一度は受診してるけど、病院の混み具合や順番の取りやすい時間とかもわかってきて、前よりはスムーズに受診できるように。
病院の先生もとても優しく知識もある方で、自分もそんなにアジソン病を診察したわけではないからと、院長や他のベテランの先生方に意見を求めてくださり、信頼してお任せできるのも心の安定には大事でした。
家族もお金はかかるけど、できる限りはしようと言ってくれ、私も外に働きには出れないけど、家計の節約や在宅の内職で頑張ることに。
何よりワンコの寿命って長くても15〜20年。
50過ぎの私とフクと、どっちが先に亡くなるか、正直言ってわかりません(笑)。できれば、私がふくの最後を見取りたいけどね〜
今をふくと精一杯楽しんで生きる!
こう思えたら、とてもラクに私はなりました。
まだ「病気に感謝」までは思えないけど、病院の薬が効いて、見違えるほど元気になってきたふくを見るのは、やっぱり嬉しいです。
でもね、やっぱり時々まだ思っちゃうんです!
「なんで、うちの子が・・・」って。
*画像は夏にとうもろこしを食べた後、鼻につけてたふくです。