安中散=胃薬 ではない
胃薬の漢方薬として頻用される安中散は、太田漢方胃腸薬の元の形(市販薬では茯苓が加味されている)であり、胃薬として取り扱われています。
しかし、この薬の元々の使い方を示してある古典(原典)である『和剤局方』(1151年発行)では、胃腸症状に加えて女性の腹痛に対して用いると書かれている。これは恐らく月経困難症の腹痛を指し、実際に患者さんに処方して効果を確認ずみである。
また、生薬成分にはブスコバン様の作用があるといわれている延胡索が含まれているので、尿管結石や胆石でも補助的に用いてきた。
葛根湯も風邪薬以外の近い方もあり、温経湯もアレルギーの体質改善に用いて大変喜ばれている。