パニック障害と体との関係?
もう20年も前になるでしょうか、私が礒谷式力学療法中の総本部に勤務していた時の話です。
50歳手前ぐらいの女性で変形性股関節症の保存治療として熱心に矯正に取り組まれている方がいらっしゃいました。
通われてしばらくすると股関節痛が取れてくると、同時にパニック障害も治ったと驚かれて、さらに深く礒谷療法を知りたいと勉強も始められました。
この方は放送大学で臨床心理士の勉強をされていましたので、磯谷式の理論が本当にパニック症に効果があったのかアンケートなどを集めて統計を取られました。
この方は左脚が長く変形性股関節症であったために右脚が長くなっているタイプの方でしたから、、まず初めにパニック症の人に右脚が長い人が多いかどうかを検証されていたと記憶しています。
磯谷式の理論では統計的に右脚が長い人(右脚が長いことによる左側弯が起こります)、は、呼吸器、循環器の疾患が起こりやすい、体の上半身では左側にトラブルが起こりやすいという統計的なデータがありますから、パニック症のある方で喘息や不整脈が同時にある方、左肩こり、左片頭痛のある方の割合はどうかと、パニック症以外の疾患や痛みとの関連性を使って調べられたそうです。
その結果は放送大学の卒論にまとめられていらっしゃいました。
残念ながら確かな数字の記憶はないのですが、歴然というほどではないにしてもパニック症の方は右脚が長い方に多かったという結論になっていたと思います。
さらに、その方の調査中に知り合いになられたというパニック症がある男性も礒谷療法に治療、勉強と続けてこられて興味深いお話を聞かせてくれました。
「自分は以前から電車に乗るときに進行方向に右脚があるとパニックを起こさないけど、反対にするとパニックを起こすことに気が付いていたけれど、磯谷式の理論で初めて理由が分かりました」と言われたのです。
礒谷式を知らない方には何を言っているのかチンプンカンプンですね。
礒谷式では重力の影響で短い脚に体重が掛かってしまい、長い脚に体重が掛からないから歪みが大きくなると説明しています。
電車でご自分で体感すると良く分かりますが、発車の時は反動で進行方向に対して後ろの脚に体重が掛かりますが走っている間は進行方向の前側の脚に体重が掛かるのです。
つまり、この方も右脚が長いために右脚に体重をかけることにより歪みが小さくなり、パニックの発作が出なかったことが理論的に納得できた、ということなのです。
この様に体の歪みと精神的な疾患は関連性を持っています。
パニック障害の別の方の事例では、通所してくる時は奥様に付き添っていただかないとお一人では発作を起こす方が、お帰りの時はお一人で帰れるというかもいらっしゃいました。
メンタルの問題は個人差が大きいのですが、体の歪みを取り除くことは大変有効だと思います。
パニック症などメンタルの問題も心身不可分。体の歪みからのアプローチができる磯谷式力学療法ベースの整体院
杉並区・西荻窪 鴨下療法所