リュックで肩こり! 勉強にも悪影響の理由。
先日、娘が肩がこるので矯正してほしいと訴えてきました。
矯正をするのはやぶさかではありませんが、「原因はわかるの?」と尋ねると、「多分、最近作業が多いから」との答え。
娘は洋裁の専門学校に行っているのですが、確かに忙しそうに学校から戻っても長い時間ミシンを踏んでいるので、作業中の姿勢に気を付けるようにたすき掛けで作業をするようアドバイスし、矯正をして肩こりは一件落着したかに思いましたが、数日後に学校に行くところの娘のリュックのしょい方を見て、肩こりの原因を発見しました!
それは、ファッションの学校は道具などの荷物が重いところに、リュックもデザイン系のタウンユースのもので肩ひもが長すぎる状態だったので、肩が前に出るかなり悪い姿勢になっているのです。
赤線・・・リュックの重さ
黄色線・・リュックの肩紐の位置とリュックの重さを結んだ線
緑線・・・赤線と黄色線の合力⇒これだけ前方へ負荷をかけないとバランスが悪いという事です
これに対して、リュックの肩紐を引き、荷物の負荷を上方に持っていくと・・
上の図と同様の力学的な線を入れましたが、前に向かう合力の緑色の線が短く、下向きなのが分かります。
荷物を背負うと言えば、山で山荘などに重い荷物を運ぶ鉄人なお仕事、歩荷(ぼっか)がありますが、あの方々の荷物も上に高くしょっています。
数十キロから時には100キロ近くの荷物を山に運ぶわけですから、一番合理的つまり省エネ的な荷物の持ち方にならざるを得ないことを考えれば、荷物を体と一体化させ姿勢が悪くならないように荷物の重心を上にあげることが大事だと分かります。
特に背筋群が弱い子供の場合は、顔を前に突き出すことで下に引っ張られる重心とバランスをとるようになります。
それでなくともスマホの普及で下を見て顔が前に出る姿勢になってしまっている子供たちが増えているのに、荷物の持ち方まで顔が前に出る癖をつけると、肩から首にかけて筋肉が緊張することにより、肩こり、首コリから手のしびれ、頭痛、目の疲れなど上半身に起こる多くの痛みや不調、疾患の大きな原因になってしまう事はもちろん、集中力が無くなるだけではなく頭に行く血流が阻害されるわけですから、記憶力など頭の働きにも悪影響が出ることは必至です。
実際、東大合格者には良い姿勢の子が多いと聞いたことがあります。
荷物はなるべく軽量化を図り、リュックは体に合った良い姿勢で荷物が軽く感じるようなものを選びましょう。
ちなみに、娘は私の山用のリュックを使い、その後全く肩こりが無くなったと喜んでいますが、学校で友人たちに「山行くの?」とからかわれると言っておりました。(^^)
子供の生活習慣すべてにアドバイスでき、頭脳も活性化させる 礒谷式力学療法ベースの整体院
杉並区・西荻窪 鴨下療法所