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膝痛が良くなるのは、1本杖? 2本杖?
西荻窪駅から徒歩3分の整体院・鴨下療法所です。
少し前に「O脚と杖の関係」を書きましたが、今回はその杖を1本使うのが良いか?2本使うのかが良いのか?を考えてみます。
そもそも、私は杖に関しては「脚の負担を減らすために使う」ことに関してはそれほど積極的に考えていません、というより逆にいかに脚にきちんと体重を乗せるか?を考えます。
例えば膝痛等で脚に体重がかかると痛いので、その負担を減らすために杖を使うと考えるのは、問題の先送りにしかならないのではないかと考えるからです。
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↑この写真の方の様に右ひざが痛いから左脚の外に杖をつくことにより、杖と左脚で2足歩行を行い、右脚に完全に体重を掛けないようにすると右脚の股関節はますます開き、膝痛が良くなる可能性は低くなると思います。
当所では膝痛も、外傷的なもの以外は股関節の転移によっておこると考えていますから、痛いという事は股関節がずれて歩き方に問題があると捉えます.
したがって膝痛を治すためには股関節を調整し、歩き方の指導で痛みが出ない状態を作る事こそが大事なことだと考えるために、痛みをただ消す事には?なのです。
では、なぜ杖を使うか?
私は杖の使用に関して、
①正しく歩くための補助道具として
②転倒予防・安全のため
この2点において杖の使用をお勧めしています。
①に関しては、股関節の視点から分かった「正しい歩行法」において何点か守ってもらいたいことがあるのですが、そのために杖があった方が良いのではないかと思う方に杖の使用をお勧めしています。
特に、猫背で背中が丸まり下を向いてしまい水平な視線を保つのが難しい方、脚力が低下していて慣性の法則で前に体重を投げ出すような方、骨盤後傾が進んで推進力が乏しい方、悪い姿勢で骨盤が動きにくい方、背中が硬くて体の全体性を回復した方が良い方等に杖の使用をお勧めします。
②に関しては、言わずもがなですが、特に高齢者においては転ぶことが非常に大きなダメージになることがあるので、2本脚+2本杖で、4脚で転ぶのを防いでいただきたいと思うのです。
もう結論も言ってしまっていますが、私は杖を使う時は2本使われることをお勧めいたします。
体は重力の中で、基本的に左右均等が大前提ですから杖も2本持ちバランスよく歩くことが大事だと思います。
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↑杖の高さは、基本的に前腕が地面と水平になるぐらいですが、視線は常に地面と水平で20メートルぐらい前方を見ていただきたいので、人によりもう少し高く設定する場合もあります。
↓杖を高くすると、不安定にもなりますから、背筋を伸ばせてなおかつ安全に歩ける高さに設定してくださいね。
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↓また、持つところはスキーのストック状のストレートなもので、杖に体重を預けすぎて脚がさぼってしまうことが無いようにしていただくのが良いでしょう。
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また片麻痺などで、1本しか杖が使えない場合でも、歩き自体の左右対称性をなるべく均等に保つように意識するのがリハビリのコツになります。
杖の使い方、歩き方も学べる礒谷式力学療法×CS60の整体院
杉並区・西荻窪 鴨下療法所