Q:右の肩が前に出ていますが、体操などはどうしたらいいでしょうか?
Q:いつも荷物を右手で持つことが多いせいか、右の肩が左の肩に比べて前に出ています。体操などはどのように行えばいいでしょうか?
これはあるテレビ番組で体操の先生に寄せられた質問です。
この質問に対し、その先生はイラストの大胸筋ストレッチを勧めて「左右は均等に行えばいいでしょう」とアドバイスをしていました。
この先生は右肩が前に出ているという訴えをたいしたことではないと考えているのか、番組の時間がないから仕方なく無視したのか、とにかく左右差は無視して体操するようにと指導していたわけです。
しかし、左右差がある状態で左右均等な体操を同様に行うということは、左右差を助長することになるので、本当に怖いことなのです。
歪みがあるとは=筋肉に強弱・硬柔があったり、特定の筋肉が使えていないという事まで起こっているので、体操やトレーニングを均等に行えば、確実にその差は広がるのです。
そして、その体の歪みには必ず原因が有ります。
したがって体に左右差がある人の健康体操であれば、その原因を修正するためのものでなければならないはずです。
こうした体の歪みの相関関係に関しては磯谷公良先生の要図にはっきりと記され、70年以上経った今だからこそその正確さが証明されてきています。
↑上の図には、左脚の外側の筋肉が強いことにより、骨盤のバランスが崩れて左側が高くなり、さらに上半身では左骨盤が高いことのバランスをとるために左肩が下がり、右肩が前に出てくる事を記しています。
ですから、私がこの質問に答えるならばこうした事を踏まえて次のようなアドバイスをさせていただきます。
①あなたは左脚が長いことにより右肩が前に出ていることが推測されますから、まずあなたの体の状態のチェックからスタートすると良いと思いますよ。簡易的ですが次の質問に該当していれば左脚が長いと判断していいと思いますので、それに沿ったアドバイスをさせていただきます。
あなたは自然に立った時に右脚に体重が掛かりませんか?
階段を昇るとき左脚から昇り、靴を履くとき、靴下をはくときに左から履きませんか?
(該当していなければ、体の歪みがイレギュラーであるかもしれませんので、ぜひ一度体の歪みチェックに来てください)
②このストレッチを行う場合は左足を常に5センチほど後ろに引いて行うようにしてください。(これにより骨盤が水平になり、左右の脚に均等に体重が掛かると思います)
③大胸筋のストレッチは右を5セット行うならば左は2セットぐらいと常に左右差を付けて行うようにしてください。
私なら、少なくともこれぐらいのアドバイスをしなければ、体操で体を壊すことが心配です。
そしてできるなら体のベースである股関節・骨盤の修正体操をお勧めしたいです。
左右対称に行う~体操、ヨガなどは、まず自分の体の歪み、癖を把握してから行うことで初めてそうした癖を修正することができるのです。
右肩が前に出ていることも根本から正せる礒谷式力学療法ベースの整体院