ドラマー巡礼③: ヴィニー・カリウタ「If I ever lose my faith in you」
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ドラマー名: ヴィニー・カリウタ
曲名: 「If I ever lose my faith in you」
グループ名: スティング
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スティングがポリス解散後10年目くらいにつくった円熟期のアルバムから。シェイプ・オブ・マイハートやフィールズ・オブ・ゴールドなど有名曲もたくさんありますが、ドラムという点ではこの一曲。
百戦錬磨のドラマーのヴィニー・カリウタが、ポリスの時のスチュワート・コープランド的な雰囲気も醸し出しながら、タイトなプレイの中に、チラリ見せる技。
フランクザッパの「黙ってギターを弾いてくれ」や自身の名前を冠したリーダーアルバムでの訳がわからないレベルの物凄いテクニックを抑えに抑えて曲を支える職人芸よ。その膨大なテクニックの氷山のほんの一角の中でも端切れが聴こえる。
このアルバムを引っ提げて「宮崎シーガイア」のオープニングこけら落としライブに来たスティング達。僕はその演奏がラジオから流れて来たのを録音してその後ずっと聴いていました。
ポリス解散後のスティングを力強く支えリードすらしたのはオマー・ハキムのようなジャズドラマーから始まり、ヴィニー・カリウタのような確実なテクニックでスティングの歌もベースも支えた人たちだと思う。
最後に、ドラム演奏に戻ると、ヴィニー・カリウタらしいマシーンのような正確さ、なのに精妙なハネ感を醸し出されていてとても心地よい。そして、サビに行く前の、フラム→バスドラムの「ズバンっ」というロックな切り替えのカッコ良さは永遠です。
まるで水鳥がスキップをする様に石の際まで進み、グッと一瞬身をかがめてから、大空に力強く飛び立っていくような演奏。
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