#29 「文学的」という蔑称
先月ぐらいだったか、ラジオで「『首都封鎖』とか『医療崩壊』っていうのは文学的な表現に過ぎないので、もっとデータを見て具体的な話をしないと・・」みたいな言い方を誰かがしていた。
すごくわかる。そして、「文学的」という表現って今や蔑称なんだよな。客観的なエビデンスがないことや、曖昧なことの代名詞として使われているんじゃないか。
で、自分は小説とか文学が好きだけど、蔑称として使われるのは特に悪いことでもない気がする。
考えてないことをごまかすために「文学的」な表現に頼っている文章というのはよくあって、たとえばひとつ前の日記に書いた小林秀雄とかはそういう文章だと自分には思える。
よくある「xxxしないと日本は滅びる」という表現とかもまさに「文学的」な表現で、どういう状態になることなのか分からない。常に滅んでないか、日本?
武田砂鉄の「紋切型社会」が問題視していたのも似たような話だった気がする。