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Moony Melody Moody Memory

私はこれまで人間だったのだけれど、4年くらいまえから人狼だったことが分かった。なので、満月が近づくと私は本当にどうにかしてしまう。自分の本音に反して周りを傷つけてしまう。普段はお洒落が好きなのに、スキンケアも怠るようになる。沸騰するやかんの音ですら嫌になって電子レンジでお湯を沸かすようになる。電子レンジのピーという音が嫌で鳴る前に扉を開ける。愛猫にだけ優しくできるのはなぜだろう。

せっかく宣言した毎日投稿もオオカミに変身してしまったので書くことが出来なくなってしまった。本当に三日坊主になった。ああ恥ずかしいこと富士の山のごとし。せっかくネタは沢山あったのに。だからこの際、獣になってしまう満月のことを自ら話してしまおうかしらと思ったわけです。

一か月のうちにたった一週間くらいだけれど、この期間に大切な用事があったり、逃したくないチャンスがあったら文字通り神頼みの状態で、私の意に反した結果が残る事もあるわけです。私の場合は二週間くらいはこうです。

だからそんな時に優しい人にあったりすると、ヒョイとゆれてしまう。それが女です。だから、そうならないように強い仮面かぶって、太陽を追いかけるヒマワリになりたい気持ちを我慢して、一生懸命にいつもの自分が信じている相手に「わかって欲しい」と泣いてしまったりする。

私のばあいは、そのいじらしい涙を信じる相手のまえではなおさら流せなくて、どうでもいい人に泣きついてしまうのです。そうして気が付いた時にはどうでもいい人ばかりが周りに残っています。同じようにMoony Melody Moody Memory『満月のせいよオモイデ短調』に悩む人がいたら、一緒に泣いてあげたい。

それでもずっと私の大切なひとでいてくれる人々には、いつか恩返しをしなくてはいけないと誓っている。また一緒に満月浴をして互いにヒトの姿で美味しい日本酒でものみたい。

前に付き合った男の人は、テレビのチャンネルを変えるくらいの軽やかさで、気持ちを切り替えてくれて嬉しかったが、その魔法は長く続かない。一緒に泣いたり一緒に昼寝したり、ただ後ろから抱きしめられたり。読書灯がゆっくり明るくなるような温かさ。時には、ずっぷりどっぷり、沈んで、浮かぶまで待つことも大切なので、そこが分かるあんた、やるねぇ。

ああ、わたしにはいつだって愛猫がいるさ。そう祖母に言うと「傍にいてくれているのは生きるためだから、人間は勝手だね。」と大切そうに愛犬を撫でながら、「あんた、いつ結婚するのよ。ばーちゃん成仏できないよ。」と死にそうもない私よりも血色のいい唇は『への字』になった。




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