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【今日のごちそうさま】CLEO SOOTHING(金町)
二週間前の話。見ごろを迎えた桜を見るべく上野公園へ。もはや桜を見に来たのか、人を見に来たのか分からないほどの人だかり。それでも空は広くて気持ちが良い。
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あふれる人波を抜けて、帰路へ。微妙に時間もあるので、このまま帰るのもつまらない。それならと、足が進んだのは京成線の上野駅。JRとは対照的に静かなたたずまい。
成田に向かう外国人で賑わうスカイライナーを横目に、空いた普通列車に乗車。乗ったはよいものの、どこまで向かえばよいものか。進む先は我が家と真逆。悩んだ結果、決めた先は東京の東、葛飾区の金町。
高砂で降りて、京成金町線に乗り換え。高砂→柴又→金町の短い旅。この線に乗るのは初めてとあって、心も弾む。桜のために持ってきたはずのカメラを構えて、撮り鉄モード全開。
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ぶらり途中下車する間もなく、終点の金町へ。改札を抜けると目の前にはタワマン。その足元にはコメダにタリーズ、モスバーガーと、想像していた下町感はどこへやら。
ここまで来てチェーン店でお茶というのもなんなので、Googleマップでリサーチ。そこで見つけたのが、今回訪れたカフェ「CLEO SOOTHING」。
駅から歩いて向かった先は、交通量の多い国道沿い。グレーな景色が広がる中で、到着したそのカフェはオアシス的な存在か。ちょうど赤ちゃん連れの若い母親が店を出るようで、店主がお見送り。優しい世界。
入れ違いに入店した私は、窓際の席へ。微妙に個室のような空間になっていて、おこもり気分。春の夕陽が心地よい。いや、暑い。ちょっと無理かも。ということで、カウンター席へ移動。
お店は店主らしき女性と、男性客が一人。国道沿いと思えない、静かで落ち着いた空間。オーダーしたのはアメリカンの中煎りとキャロットケーキ。アメリカンで煎り方を選択するのは初めてです。
そしてスイーツ。ティラミスやバスクチーズケーキにも心惹かれたのですが、一番お求めやすい価格のキャロットケーキを選択。
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恥ずかしながらキャロットケーキをほとんど食べたことがなく、味の正解も分からずで。ただ、ほんのり甘くて、モチモチしていて、クリームチーズとの相性も抜群。選んでよかったなと思えるのは確か。
この店のスイーツはすべてグルテンフリーのようで、カラダに優しいものばかり。かといって味がおろそかになっている訳でもなく、カラダだけでなくココロも満足に。
美味しいものは出来るだけゆっくり食べたいので、細かく細かく刻んで、ケーキを完食。「ごちそうさま」と告げて店を出ようとすると、まさかのお見送り。赤ちゃん連れならいざ知らず、こんなおっさんにまで。
優しいケーキに、お見送り。たったそれだけかもしれないけれど。丁寧なもてなしは、やっぱり嬉しい。誰かに優しくされたいときは、このカフェに来るのがよいのかも。ごちそうさまでした。