よみがえる恋は疲れのせい 230915
平日の疲れがどっと押し寄せる金曜日の夜。
疲れ切っている。その証拠に、ずっと昔に置いてきた気づかなかったはずの恋心みたいなものが蘇ってしまった。
あれは、まだ若かったころの、同じような疲れを抱えながら手を振って終電で帰った金曜日のこと。指にさえ触れなかった。恋になんて気づいてなかったのに、どうして今さら。
きっと、今日があのころの気温と似ていたせい。疲れ方も似ている。記憶と感覚がごちゃごちゃで、疲れで脳みそがバグっているんだ。そうとしか考えられない。
彼のいない世界で、わたしはひとり過去に溺れる。
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