比叡山山頂 四明岳からの眺め(再登頂)
琵琶湖畔に住んで30年近くになりますが、初めて比叡山ドライブウェイを走りました。
なかなかの絶景でしたので、お勧めします。
特に南へ向かっての下りは、次々に琵琶湖と京都盆地の大パノラマが現れ天気が良ければ最高!
このNOTEでは田辺朔郎関係の事しか書いていませんが、今回の目的は田辺朔郎が見た景色を眺めるため比叡山山頂に行く事でした。
ここからの眺めを田辺朔郎は以下のように述べています。
「試みに比叡山の絶頂四明嶽に登ってみるとこの地方全体の地形がよく了解される。
すなわち東山の連山は蜿蜒(えんえん)南方に走っては居るが其の形極めて低平で大文字山 如意嶽なども脚下の一小丘に過ぎない。
その東西の両側には近江盆地と京都平野とが広く展開して居って連山は僅かに この二大平野の境界を劃している土手のようにしか見えないのである。
したがって古来この山に登って この形勢を大観したものの中には どうにかしてあの豊富な湖水の水を京都に引く事が出来はしまいかという想像をなした者も決して少なくはなかったであろう。
結局天然の地形が専門的知識を待たない誰人にも水利の可能を悟らしめるような暗示を黙々の内に興えて居るのである。
されば琵琶湖疏水という事業が学術の未だ進歩しない時代にあっても 早く世人の注意するところとなったのは決して怪しむべき偶然の事ではなく、全く天然の事情が然らしめたものと言わねばならぬ。」
(「京都都市計画 第1編 琵琶湖疏水誌」P.1から意訳)
少し霞がかかっていますが、琵琶湖から鴨川まで見渡す事ができました。
実は琵琶湖疏水を見るにはもっと良い山があって、向いの音羽山に移動しました。(写真では長等山トンネルのルの上あたりに見える山です。)
疏水南側の山に登り、疎水ラインを見渡します。
取水口が見えないのが残念ですが、山科の山裾を廻って流れる疏水ラインがばっちり見えます。
琵琶湖疏水を見るならここがベストポイントです!(そんな人 他に居るのか?)
鉄塔の下にありますので、関電さんが保線のために木を切っていますので眺望が確保されています。
今回びわこ放送あたりから登りましたが、直攀ルートなので尾根筋に出るまでがめちゃめちゃしんどいです。多分大谷から東海自然歩道で来た方が楽です。