『君に友だちはいらない』を読んでみた。
三船敏郎が表紙に陣取りして、七人の侍の解説本か、黒澤明のストーリーかと思われるが、それらは本書の内容一部の例示であって、本旨ではない。「七人の侍」の脚本作成時のチームが少数精鋭で、圧倒的完成度を誇り、世界を驚倒させたプロダクトをいかに提示したかを記述している。
本書は【チームアプローチ】について書かれたテキスト本であり、読者(特に若者)へのエール本である。文中を貫いているのは、冷淡で残酷なグローバル資本主義を生き抜くための論理と手法である。
文中で披瀝される具体例の広範囲さから著者の主張は膨大な著作物と資料とデータで支えられていることがうかがい知れる。
しかし、驚愕すべきは知識の総量ではなく、文脈から溢れてくる読者への熱い想いと期待である。
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