レコード・クリーニング方法各種の一長一短~02
冒頭が長くなりましたが、それでは「自己クリーニングを探す旅」の
手ほどきとして各クリーニング方法を説明したいと思います。
クリーニングは広義的に大きく分けると以下の通りとなります。
①乾式
②湿式
①はお馴染みのベルベット式クリーナーです。
主に軽度の埃等を払う時の古典的な方法かと思います。
よくありがちなのがクリーニング後、止めた箇所に埃等が一か所に
集まってしまったこと・・・恐らく一度は経験あることと思います。
この場合は盤面に「ハァ~」と息を吹きかけそのまま一気に拭い上げれば
ほぼ問題ないはずです。
ただ埃等がやや多めの場合は逆に溝に押し込んでしまう懸念があります。
また静電気が原因で盤面にへばりついてる場合は、除去できないばかりか
かえって埃等を増やしてしまいがちです。このケースであれば後述する
クリーニング・ローラーまたは次のカーボン・ブラシあたりが有効かと。
乾式の方法としては近年台頭してきたカーボン配合のブラシがあります。
ベルベット式のクリーナーとの識別はブラシなのでクリニング時、
必要以上に溝に埃等を押し込める確率は低いように思われます。
埃等を掻き出してくれそうなイメージですかね。
このタイプのブラシの多くはクリーニング以外に静電気を除去する
効果を兼ね備えています。
使用方法は簡単で、ディスクを回転させながらレコード溝に沿って行くもの。
使用前よりは静電気は緩和されているようですが、完全ではないようです。
ネット上の情報によると同じカーボン使用も100%でないとあまり意味が
ないという記述を読んだことがあります。
私のブラシはもしかしたら、それが理由かもしれません。(笑)
またクリーニング後は結局はベルベット式同様、埃等が一か所に
集まりがちですので先の「ハァ~」の息の吹きかけの必要性の可能性が高いです。
このようなブラシの形体でカーボン100%配合もありますが、
こちらは高価であるのが難点です。
※静電気に関しては他にはピストルやアルミホイールを使った方法もあり。
が、ここではクリーニングがメインですので割愛させていただきます。
クリーナー、ブラシ以外ですと
The In The Groove Record Cleaning Rollerが
有効かもしれません。要は100均などにあるコロコロがレコード/CDに
特化したものになったと云えば分かりやすいでしょうか?
アドバンテージとしては通常のコロコロのような交換テープ式と異なり、
いちいち剥がす必要がないということです。粘着が弱まった際は水洗いすれば
粘着が元に戻るというコスパに優れてるモノ。
ラバー系の柔らかい素材で盤面を痛めることはないと思います。
これの難点は盤面をコロコロした際に「痕」(粘着/傷系ではありません)が
付くことでしょうか?これは後述する湿式で綺麗になります。
よって湿式前提の使用であれば、かなりの効率が期待できます!
他にはコロコロがそのままレコード専用になった交換テープ式も。
本家同様、埃付着の度にテープを剥がさなくてはいけない仕様で
ランニング・コストの懸念も・・。
近年ですと軽度の場合はエアダスターで埃等を吹き飛ばすのが、最も簡単です。
また荒療治系だとセロテープでペタペタする方法も数か所であれば手軽で
有効かもしれません。セロテープの場合は百均などに売られてる低品質のものを
使用しますと、ペタペタした痕が残る可能性は低くないので注意が必要です。
乾式は以上が主な方法(全てではないですが)で比較的シンプルだと思います。
またこれらのどれかは、普段のクリーニングの必須工程の一つにもなります。
次回につづきます。