自己紹介⑤

前回の「お茶の木の声」の以前から、「奇跡のりんご」の木村さんの本を読んで、農薬を使わずにりんごづくりを達成するまでの苦労の10年間の話を読んで感動し、農薬を使わない栽培に興味を持ったものの、当時の僕には、これは僕には出来ない。お茶づくりでは出来ないと蓋をしたのでありました。

しかし興味というものはなかなか消し去ってしまえるものではなく、どこか心の奥に残っていたのだと思います。

僕は小さい頃から、自分の意見を言ったりする事を怖がっていました。人に嫌われる事を恐れていました。人に嫌われない事が好かれる事だと勘違いしていたのです。人に嫌われないように生きる事は誰にも好かれないように生きる事だと感じます。当時の僕には自分の思いを実現するために行動することはとても恐ろしく、いや、思いを出そうとすらしないほどに、体に染み付いた生き方だったのです。

以前の記事でも書いたように、一度農薬の慢性中毒で体を壊し、食事療法やトレーニング、合気道という古来の日本人の体の使い方を学び、クスリを使わずに体が治ってゆくのを体感した時、体の中に治す力を実感した時に、これの力があればお茶の木も農薬を使わずに栽培する事が可能だと直感しました。僕は体で体感したことを他の分野に応用する事だけは得意なようです。

トレーニングは僕の体だけでなく、内面も変えてくれました。意識で体を動かそうと思って、脳からの電気信号で筋肉を収縮させ、体を動かします。神経のシステムです。連絡を取っていない友人とはだんだんと疎遠になり、繋がりが希薄になるように、体の各部との繋がりも、動かないほどに神経の回路は流れが悪くなり、思っても動けないようになっていきます。しかし逆にウェイトを持ち上げるという形で神経の伝達力を取り戻した僕の体は思えば行動する反応の良い体へと変わっていました。

かつて不可能だと思った事も、出来ると感じた今、僕は農薬を使わない方法にパッと飛び込んだのでした。
しかも体での経験から、肥料を与える事が虫の発生する原因だと悟った僕は、農業では必要不可欠と信じられている農薬も肥料も両方いきなり辞める事になるのでした。そう。0か100かの極端な性格はここでも存分に発揮されたのでした。

体でも、良くなっていく過程で、一見悪くなっているように見えるような事を好転反応と言いますが、畑でもこういった事が起こるだろうと予想していました。
そしてその予想通り、虫は大発生し、なかなかひどい状態へと変化していきました。
周りにはひどい状態だと思われながら、僕自身は予想通りの反応に確信を強めていたのでした。

次回は、無農薬に転換後、それを広める活動へと変化してゆくのですが、何もかもが上手くゆかない時代へと突入していくのでありました…

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加茂自然農園 山崎徳哉
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