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『YouTube動画SEO最強の教科書』のレビュー

タイトルにはSEOとついていますが、SEO=検索エンジン最適化とは少し違う内容でした。

ざっくりいえば、YouTubeを使って広報・PRをやりたい人が何をどうしたらいいのかをゼロから説明した教科書的な内容になっています。

ふつう教科書って羅列的な説明が多くておもしろくないですよね。まぁそういう感じです。辞書的に使うならありでしょうか。

というわけで、すでにYouTubeを始めている人にとっては、気になるところを拾い読みしたり、グーグルで調べるのが面倒なときに活用するかたちがよいかと思います。

そもそもYouTubeについて書かれた書籍ってほとんどありませんでした。

それがここ1年くらいのあいだに、というか私がこの本を購入してからの短い期間にも、あっという間に増えてきました。

SEOという分野は、ある程度ロジカルに説明することができるのと、それなりの歴史(といっても数年ですが)があるという理由で関連書籍は多めでした。

一方で、YouTubeについては、特にここ1-2年で盛り上がってきたこともあり、関連書籍がほぼゼロの状態から一気に増えてきた感があります。

他の本をみていないので、この本がどういう位置づけなのかは推測ですが、新メディアの勃興期に出てくる「丸わかりガイド」的なポジションだろうと思います。

丸わかりガイド的な本のレビューって、あまり書くことがないわけですが、そういえば〇〇は大事かもしれない?、という気付きはいくつかあったので、それらを中心に箇条書きで紹介します。

▼ある調査によると80%のユーザーが、ウェブで見たものと同じ内容の動画を見ているそうです。その理由は書かれていなかったので、判然としませんでしたが、テキストと動画、両方を用意しておくのが時代の流れとはいえそうです。

▼視聴者維持率というのを確認することができます。これはどこまで動画が視聴されたかというデータです。動画の種類によっては有益かもしれません。

▼アナリティクス(YouTubeの分析ツール)は、いろいろ使えそうです。たとえば、本書ではインプレッション、クリック率、再生率の3つが重要な指標だといいます。

インプレッションというのは選択肢のひとつとしてユーザーの画面に表示された回数です(視聴された回数ではない)。この数字がよくない場合は、そもそもその動画のテーマに需要がないか、主題テーマ設定違いということ。

▼また、クリック率というのは、インプレッションに対してクリックされた回数です。これがよくない場合は、動画のテーマに対する需要はあるかもしれないけど、サムネイルがキャッチーじゃなかったり、タイトル設定が間違っているかもしれないということ。

再生率(=視聴者維持率)というのは、動画の何%まで視聴者が見てくれたかという指標。これが悪い場合には、動画の編集に問題あり、ということ(やや助長な説明の動画はたしかに視聴者維持率がやや低め)。

▼これら3つの指標を動画別に比較することで、各動画の改善点や今後の企画・編集に活かせるかもしれません。

▼チャンネル登録のきっかけになった動画がどれだったかを調べることができます。これもあまり注意したことはありませんでしたが、動画の企画の参考になるかもしれません。たとえば視聴回数の割にチャンネル登録者数が多ければ、それに関連した動画の需要があるという意味としてとれるかと思います。


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