日本髪で寝てみよう!
日本髪を結ったら、一日で解くのはもったいないですよね。
昔の人々も、一度結ったら何日か保たせていました。だって、元結(ゴムの役割)は消耗品だし、結うのだって時間と手間がかかるから毎日してらんないし…。
なので、庶民のほとんどの人は結ったまま寝ていたのです。
どうしたらきれいにもたせられるのか。
そこでどうしても必要になるのが高枕。主に箱枕とよばれるものです。
箱枕は、写真のように船底型のものも多く、身体の傾きに合わせて多少角度の融通をきかせてくれます。
中には、箱枕の中に鈴が入ったタイプの箱枕がありまして。寝相が悪いと鈴が転がって鳴るわけです。髪がくずれるぞー。って。
あと、枕の当て方がこれまた重要でして。
耳の後ろに少し斜めに枕を当てる感じです。そうすると、左右に張り出したビンとよばれるパートに当たりにくいわけです。
さらに江戸の人は寝る前にびんに紐をかけてやや釣り気味にしてみたり、ビンさしといって、ビンが垂れないように棒をさしてみたり、いろんな工夫もしていたようです。
いずれにしても、左右どちらかで寝ないと髪が崩れやすく、現代人のようにあお向けで休むことができないので慣れないととても大変だと思います。寝返りをうつたびに起きちゃいますし。首はこりやすいですし。
軽いマゲならまだよいのですが、中には重たいマゲもありますので、マゲだけずれそうな感覚になるときもあります。
でも、どんなものか一度は日本髪で寝てみる。という体験をされても面白いかもですよ。