中国景気減速で世界主要企業の業績に影?

中国の減速が世界の企業業績に悪い影響を与えているとの報道が出ています。しかしよく見直しておきたい点があります。
まず、アメリカ、ヨーロッパ、日本の企業業績が2017年10-12月に好調だったので、2018年10-12月の成長率は前年同期では下がりやすいです。貿易量もどんどん伸びていた時期との比較ですので、成長率はマイナスになる企業もあるとは思いますが、年度を通して日本企業全体ではプラス成長となると見ています。次に、2月初旬の段階では、中国への輸出が多いテクノロジー関連企業の業績が先行して出てきます。日本国内の非製造業など中国とは関係ない企業の業績が出てくると、中国減速の影響は小さくなってくるでしょう。また、中国で販売される自動車など向けに部品を供給する会社と、中国で組み立てられ世界に輸出される商品を供給する会社とでは、中国減速の影響は違います。
今後について、量より質を大事にするデレバレッジ政策などのせいで低下した中国の需要はこれから財政による刺激などで年後半に回復してくるとみています。貿易摩擦も無視はできませんが、今後改善の兆しもありますので、一方的に景気後退(つまり全部合わせてもマイナス成長となるなど)に向かっているとは考えていません。


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