見出し画像

動かない日本株、消費がカギ

このところ日経平均株価の動きが鈍いようです。2023年の終わりに3万3千円台だったところからは上昇していますが、昨年8月ごろの大きな上下動を除いて、この1年程度、日経平均は3万8千円から4万円のレンジで取引されています。

昨年前半の日本株を動かしていたのが人工知能の利用拡大を材料とした半導体関連銘柄でした。しかし4万円を超えると関連銘柄の過剰投資への心配が出るなどして上値を切り上げられない状態です。中国発の人工知能について、コストが安い割に性能が良かったことで、25年に入ってもアメリカの関連銘柄の過剰投資への懸念は払拭されません。

アメリカの人工知能関連企業の経営者の投資に関する説明への納得が回復しなければ、この心配は続くでしょう。ただし、長い眼で見ると人工知能関連の成長継続の可能性は高いと見ています。

昨年8月の日経平均の急落は、アメリカの失業率の急上昇による景気後退懸念が原因でした。しかし、失業率低下でその心配はすぐに薄れ、景気後退の兆しは見えません。アメリカの景気は減速していますが、スピードを緩めただけで止まってバックする後退には陥りそうにありません。

さらに、昨年11月にトランプ新大統領が登場しましたが、市場を驚かす政策はさほど出てきません。

そうなると、日経平均が4万円を抜いて一段上に上昇するためには、日本の賃金上昇とインフレ率の落ち着きから消費が回復することを確認する必要があります。4月以降の賃金上昇の継続や旅行など消費のさらなる回復が待たれます。

〔チーフ・ストラテジスト神山直樹のレポート等は下記URLからご覧いただけます〕
■KAMIYAMA Reports https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-reports
■KAMIYAMA Seconds! ~90秒でマーケットニュースをズバリ解説 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-seconds
■「投資ってなんだ!?」 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-investment
■神山解説 https://www.nikkoam.com/products/etf/we-love-etf/#1:category:113 

いいなと思ったら応援しよう!