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経済と株価指数のずれを知っておこう
米S&P500種株価指数はアメリカを代表する企業を集めた株価指数ですが、アメリカ経済全体と比べると産業構造に偏りがあり、同じ動きをするとは言えません。ですから、株価指数と経済全体のインフレ率や金利の動きを組み合わせて考えると、考えすぎになる恐れがあります。
ナスダック100株価指数は、新興企業や成長企業を集めたNASDAQ市場の指数ですから、アメリカの中でも特に利益成長率が高い傾向にあります。成長率は高いですが、その分、利益のブレも大きいです。
一方で、S&P500は少し利益成長率が緩やかです。それでもこの指数がアメリカを代表しているというと言い過ぎになるでしょう。S&P500の時価総額のおよそ30パーセントが電気自動車、ネット関連、人工知能関連などのわずか7銘柄、いわゆる「マグニフィセント・セブン」で占められているのが現状です。
アメリカ経済の30パーセントがそんなキラキラの成長企業で占められるということではありません。ということは、景気が悪いから株価が下がるというような関係は、S&P500に関しては薄いということになります。
上位の一握りの企業の収益が重要である指数は、例えば特定の業界への独占禁止法などの規制適用など、特殊要因でも大きく動く可能性があります。しかし、金利が上下動するなどマクロ経済全体に関わる動きがあっても、マグニフィセント・セブンにそれほど影響がないかもしれません。
S&P500は、高金利に苦しむ地方不動産業などを含んでいません。株価指数への連動を目指すファンドへの投資では指数の内容をざっとでも理解しましょう。
〔チーフ・ストラテジスト神山直樹のレポート等は下記URLからご覧いただけます〕
■KAMIYAMA Reports https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-reports
■KAMIYAMA Seconds! ~90秒でマーケットニュースをズバリ解説 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-seconds
■「投資ってなんだ!?」 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-investment
■神山解説 https://www.nikkoam.com/products/etf/we-love-etf/#1:category:113