二番底はあるのか

日経平均株価が1月に24,000円を超えていたものの、3月にいったん17,000円を割り込みました。その後19,000円近くに戻していますが、二番底はあるのでしょうか。二番底というのは、急な下落から上昇基調に戻る前にいったん安値圏に戻ってしまう現象です。もちろんこの混乱の中で株価指数がどうなるかを予想するのは難しいので、考え方をお話します。市場が二番底を見に行く可能性はあると思います。現状の17,000円から19,000円のレンジは、米国を含め世界的な新型コロナウイルス感染拡大のスピードが4月末ごろに峠を越すか、先が見えてくることを背景にしていると思います。それでも、補正予算など財政政策の内容への失望が出てくればいったん市場心理が悪化することはあり17,000円程度になることがありえます。一方で、そもそもウイルス拡大の勢いが増すような場合、最初の17,000円が一番底ではなかったことになりかねません。リーマンショック並の大幅な下落を当てはめると12,000円になる恐れもあります。即ち、新型コロナウイルス感染拡大の終息するかどうかの状況次第で3月の17,000円割れが一番底なのか、または通りがかりだったのかの意味が変わるということです。新型コロナウイルスの感染防止対策で世界の主要国で行動制限等の措置がとられ、需要が減退したことがリーマンショックよりも早いペースでの株価急落の原因ですから、原因が早期に解消されれば株価の回復も早いと思います。

〔チーフ・ストラテジスト神山直樹のレポート等は下記URLからご覧いただけます〕

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