貿易摩擦からハイテク摩擦へ
中国通信機器大手のファーウエイの名前がよくニュースに出ています。米国は安全保障の観点から中国の部品や通信関連の製品を使わないようにしよう、制裁対象国などが入手できないようにしようとし始めています。これは貿易収支改善という貿易摩擦の問題とは違うと考えています。
ハイテク摩擦などともよばれ始めた問題ですが、まず米国の産業界が恐れる中国の技術というのは現時点ではほとんどないと思います。将来のライバルだとみる政府関係者などがいるのはわかりますが、米国の将来を守るために、すでに知財権保護の強化要求が米国から中国に示されています。
新しい問題は、中国の製品を安全保障上制裁対象国と米国およびその同盟国から締め出すことです。ファーウエイなど特定企業の商品だけならマクロ経済への影響は小さいですが、日本やドイツの産業機械を中国に持って行ってはならないなどとなると大きな問題となる一方で、この恐れは小さいです。
投資家としては、これは貿易摩擦のようなマクロ経済の問題ではなく、セクターや銘柄選択の問題と考えて良いと思いますので、ファンドマネージャーの判断に任せたいところです。
【注記】上記銘柄について、売買を推奨するものでも、将来の価格の上昇または下落を示唆するものでもありません。また、当社ファンドにおける将来の銘柄の組入れまたは売却を示唆・保証するものでもありません。
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