深セン出張で感じた中国経済の元気さ
中国の深センに来ています。古い産業を改革し新しい産業を強くしようとするデレバレッジ(過剰債務の削減)政策や貿易摩擦で短期的な問題は色々ありますが、基本的に元気さを感じます。
まず、マクロ経済ですが、経済成長率の鈍化に関しては貿易摩擦の影響はやはりわずかで、量から質への転換のため、引き締めた財政の影響が大きいようです。ある自動車会社の人は貿易摩擦で消費者が買い控えていると見ていましたが、そうした見方は少数派でした。貿易は前倒し需要の剥げ落ち以上にひどく悪いというほどでもないようです。深センなどを中心に住宅を作る不動産会社の人は、若者の地域への流入と住宅探しに影響は見えないと言っていました。インフラ不足の国なので財政拡大の効果は大きいとも言えます。
一方で、例えば電子書籍の会社、音楽配信の会社などが上場してきています。世界と比べてネット人口に対して本や音楽のユーザーの比率はまだ小さく、楽しさを教えながら需要を増やす段階だそうです。政策や貿易摩擦がどうであれ、長期的に見れば成長のトレンドに自信を持つ人が多いです。あるシンガポールの投資家は中国の未来を信じるから下がる時には中国株を買いたい、と言っていました。長期投資の観点では中国は無視できないと思いました。
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