見出し画像

円高でも株高の兆し

日経平均株価やドル円相場の動きが大きく、何が起こっているのか見えにくくなっています。ここでは、「円高でも株高」の兆しが見えてきた点を指摘します。

7月初旬にアメリカの景気好調、金利高継続、ドル高継続という見方があり、日経平均も輸出関連中心に上昇しました。しかし、アメリカの好景気を維持するためには利下げが必要であるとの見方も強く、8月2日に発表された7月の米雇用統計で予想以上に失業率が高かったことをきっかけに、金利高・ドル高継続の見方はかなり弱まりました。

実際、8月にドル円は142円から146円に戻った程度ですが、日経平均は3万2000円台から3万8000円台に戻っており、ドル円と日経平均が同じ程度に動くわけではないことが見えてきました。

アメリカ経済は、政策金利が引き下げられることでいわゆるソフトランディングとなり、成長率は下がるが景気後退には陥らないとみています。日本はそのおかげで輸出数量を維持できるでしょう。

一方で国内経済は順調に回復するとみています。インフレが収まる一方で賃金上昇がいよいよ明確になってくるため、消費が強くなるでしょう。人手不足が続くため、設備投資もゆっくりと増え、成長が持続するとみています。日銀が金利を引き上げてもこの動きを押さえ込むほどではないでしょう。

輸出数量が安定し、国内の消費や投資が順調であれば、ドル円の日本株への影響は小さくなるとみています。来年夏に向かって、ドル円が143円程度になりながらも、日経平均は順調に4万円を回復するとみています。

〔チーフ・ストラテジスト神山直樹のレポート等は下記URLからご覧いただけます〕
■KAMIYAMA Reports https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-reports
■KAMIYAMA Seconds! ~90秒でマーケットニュースをズバリ解説 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-seconds
■「投資ってなんだ!?」 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-investment
■神山解説 https://www.nikkoam.com/products/etf/we-love-etf/#1:category:113 

いいなと思ったら応援しよう!