きっかけなんてどこにあるかわからないという話
イベントの告知などお茶についてのセールス部門投稿はInstagramにしているので、10/20に行われる新ZINE類というZINEイベントについてはこちらを
新ZINE類に向けて2冊ほどZINEを作った。
イラストとちょったした文章を載せた"茶ZINE"
そして、お茶と私のエッセイ"お茶とわたしの交差点"
茶ZINEの表紙は、色々まだ悩みながらなかなか進んでいない時に、バイトで行っている学童で下書きのようなものを描いたりしていた(遊ぶ子どもを見ながら)。
その時も、何この絵〜!などと何人かの子どもに言われたのだが、どうやらとっても印象に残っていたらしい。
出雲弁でいけずご(やんちゃなコ)と呼ばれる低学年の男児がいるのだが、まぁ本当に色々やってくれる。
常に要注意人物としてスタッフが目を光らせているコなのだが、とは言え、その実とても素直で目標があれば頑張る、好きなことには超集中して取り組む、そしてなるべく自分1人で問題を解きたい、などなかなか見どころもあるコなのだ。
今日も一緒に宿題をする。
一見サボりそうなタイプなのだが、遊びながらでも、いらんことしたり言ったりしつつも、いつも最後までやり遂げる。
ついつい悪い言葉を使ったり、なにかを蹴ったりすることに注目しがちだが、なんといっても目標があれば頑張るのだ。
先日は時計の長い針が9のところになるまでにここまでやる的な目標を立てて、それをひとつずつクリアすることで達成した。
今日もそれがやりたいと言って始めたが、思いの外計算に時間がかかり、過ぎてしまった。
こうなるともうモチベーションゼロになるのだ。
イライラし始め、プリントに乱暴に落書きを始めたり、もうできない!と眉間に皺を寄せて、椅子を蹴ったりする。
じゃあ10のところになるまでにしよっか、と新たな目標の提案をするがやる気スイッチオフになった彼にはもう無駄だ。
これはやめて漢字をする!と言うので、まぁ気分を変えるのもアリかと思い、漢字のプリントに取り組む。
が、なんせイライラしているもんだから、殴り書き。そしてこの漢字がわからないと言ってプリントを叩く。こうなるともう褒めても駄目だ。
別の紙に私が漢字を書いてみせ、こうだよと示す。それを乱暴に書き写す。
とやっている時に、私が自分の紙にちょっとした落書きをした。
それを見るや否やぱあっと彼の表情が明るくなった。
絵を描いたり、なにかを作るのがとても好きな子なので、余計に気になったようだった。
それ、この前描いてたやつ?と聞いてきた。
あー、こんなの描いてたね〜と言うと、
これはなんていう名前なの?と聞いてくる。
適当に"お茶の木さん"と言うと、
お茶の木さん…、ねぇお茶の木さんの漫画描いて!
とキラキラの瞳。
漫画か〜!むずいな…と思うが、じゃあ宿題頑張るなら私も頑張って書くよ!と言うと、
頑張る!と言う。
宿題を一緒に解きながら、漢字を教えながら、そして音読を聞きながら、せっせと横で漫画を描いた。
お茶の木さんが花粉を吸い込んでくしゃみをする、というそれだけのものだったが、宿題をしながら時々これはなにをしているの?くしゃみが出たらティッシュが要るよね!など言ってくるので、コマを増やしながら描いていった。
彼の宿題もとてもスピーディーに終わった。
できた漫画を見て、とても嬉しそうにしていた。
そして次に僕が考えるから、それを漫画にして!と言う。
1.お茶の木さんがトイレに行く
2.お茶の木さんが買い物に行く
3.お茶の木さんが結婚する
4.お茶の木さんがたくさん食べる
5.お茶の木さんがトイレで吐く
というもはや前後に繋がりがあるのかすらわからない謎展開のストーリー。
描き進めるうちに、お茶の木さんが女性ということが発覚したり、買い物するものは靴だということが判明したり、なかなか興味深かった。
なんの脈略もないストーリーだが、なんだかおもしろいものが描けた。
くしゃみの漫画もこちらも、セリフはない。
そもそもお茶の木さんという名前なのに、お茶に関する動きすらない。
でもなんだかおもしろいな〜と思ったので、また漫画(と言っていいかわからないが)描いてみよと思ったのだった。
漫画を描こうなんて、恋愛なんてしたこともないくせに小学生の頃少女漫画を描いていた以来思ったこともなかったが、こんなきっかけでちょっと描いてみよっかなっと思ったのも、なんだかいいなと思った。
きっかけって何事も多分とってもひょんなことで、やるからにはどうにかしないと!と大人になるとおもいがちだが、とりあえずやってみるっていうのは大事だなと思った。
発表するかどうかはわからんけど、またやってみようと思う。
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