特攻の季節
特攻というと皆様は、どの季節を思い浮かべますでしょうか?
終戦の印象から夏という方がいるかと思いますが、特攻が初めて行われたのは今日10/25でした(海軍の敷島隊など)。
フィリピン線では1月まで、沖縄戦では3月から6月が中心でした。
なので実は特攻の季節は、晩秋から冬、春になるのです。
『赤い白球』では史実を忠実になぞり、特攻の行程を書いています。
もう一つのテーマが高校野球なので、章題は〇〇年夏、なのですが、一つだけ「一九四四年 冬 マニラの神風」となっています。
特攻をさせる側の吉永と、特攻をする側(当初は直掩機)の朴は、特攻の最後の最後7/1にその日を迎えます。
夏に始まった物語を夏で終わらせたく、そうなりました。
特攻に真正面から取り組むのは、非情に精神を消耗する行為でしたが、鎮魂の願いと、将来への希望を込めて物語を紡ぎました。
物語の中心の季節は過ぎてしまいましたが、この特攻の季節に、よろしければ『赤い白球』をぜひ読んでみてください!
第13回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞して自衛隊ミステリー『深山の桜』で作家デビューしました。 プロフィールはウェブサイトにてご確認ください。 https://kamiya-masanari.com/Profile.html 皆様のご声援が何よりも励みになります!