【骨盤矯正は無意味なのか?】産後に体型が戻らない人の残念な特徴とその改善方法
出産後に身体の問題が顕著になった!と直感的に感じている人に、これまで私はよくよく出会ってきました。
例えば、腰痛や肩こり、猫背などの健康上の問題に加え、ウエストのサイズアップやヒップダウンなどのスタイルの崩れなど。
その中でも特に紐づけられるのが、いわゆる『骨盤の歪み』ですね。
ま、出産過程に必要な子宮や産道が骨盤内に納まっているので何かしらのダメージがあるのだろうと、一般の方でもイメージしやすいのがあるのでしょう。
実際に、骨盤底筋群やその周辺の支持組織に損傷を引き起こすことはよく知られています。
だからと言って“骨盤矯正”で骨格や筋肉を押したり伸ばしたり、ポキポキするだけで問題は根本解決するのでしょうか?
ここでは骨盤矯正をテーマに、産後に体型が戻らない人の特徴を解説しいぇいきます。
産後の身体作りの基礎の〝き〟|マインドセット
とはいえここでは、整体もマッサージも骨盤矯正も意味がないと言っているわけではありません。
むしろ必要な場合が多いでしょう。
でも、それだけでは“不十分”である!と言いたいわけですね。
なぜなら私たちの身体はプラモデルではないからです。
変な方向に歪んだパーツを押したり引いたりして元の場所に戻せばそれで万事完了とはなり得ません。
したがって、産後に体型の乱れや症状が改善しない人、あるいは悪化した人の多くは、産前から抱えていたはずの偏った動作パターンやアンバランスな動きの癖に本当の原因があると深く認識すべきでしょう。
これが産後の問題を根本解決する為に必要な、最低限のマインドセットだと思います!
産後の身体作りのポイント①|骨盤の歪み
では、骨盤の歪みとはそもそも何を意味するのでしょうか?
実は骨盤は3つの骨の複合体なんですね。
だから骨盤自体に関節が存在します。
(仙腸関節と恥骨結合)
よって骨盤の歪み(少なくも僕らが扱えるレベルでの)とは、 骨盤内の関節がある一定の方向で固定した状態を指します。
(骨の変形ではない!)
この事実を踏まえた上で、 骨盤の歪み改善のゴールは何になるでしょうか?
『中立位(ニュートラル)を維持できるようにすること』です。
つまり骨盤を、 ある一定の方向で固定された状態から解放し、 あっちにもこっちのも偏りなく動くことができる状態にもっていき、それをキープできるようにすればいいんです!
産後の身体作りのポイント①|骨盤の歪み続き
ということで、骨盤の歪みの定義と歪み改善のゴールが理解できたところで歪みを改善していくための最も有効なアドバイスを送りましょう!
日常生活に“バリエーション豊富な動き”を加えよう!です。
正直に言って、この一言に尽きますね。
そして産前・産後のママさんに限らず、ほぼ全ての現代人にこの社会的な問題は当てはまるはずです。
まずは関節や筋肉をある方向・ある角度・ある領域・ある量しか使わないようなライフスタイルを見改めてみましょう!
続いてはもう少し具体的な改善方法は後編でお伝えいたします。
産後の身体作りのポイント②|正しい呼吸のやり方
ここでまず抑えておきたいのは、骨盤と肋骨は運命共同体だということ。
良くも悪くも骨盤と肋骨はお互いに影響を及ぼし合います。
そこで産後の身体作りでも大きく関連してくるのが肋骨のポジションの最適化であり、結果的に“正しい呼吸のやり方”がキーとなるわけです。
では初めに、今から意識したい正しい呼吸を促す3つのポイントをお伝えします。
1.舌の位置を上あごに固定
2.まずお腹が膨らむように息を吸う
3.リラックスをして息を吐き切る
続いてメカニズムを簡単に説明していきます
1.舌の位置を上あごに固定
基本的に呼吸は鼻で行うもので、口での呼吸は身体に様々な悪影響を及ぼします。
舌の位置が上あごのペタッとくっついた状態であれば自然な鼻呼吸が行えますのでお試しください。
2.まずお腹が膨らむように息を吸う
これは腹式呼吸を優位にすることとほぼ同義です。
腹部が膨らみ始めることがなく肋骨を持ち上げるように息を吸うと肋骨のポジションは理想から逸脱して固定します。
その結果、骨盤を引き締めることは難しくなることが予想できます。
3.リラックスをして息を吐き切る
最後はとにかく息を吐き切ることですね。吐き切ることが出来なければこちらも肋骨は広がったままに。
そして息を吐き切るためにはリラックスすることが一番です。
ということで毎日5分でもいいので①~③を意識しながら呼吸を繰り返してみましょう!
産後の身体作りのポイント③|正しいスクワットのやり方
続いての重要ポイントは“スクワット”です。
ただしここでの要点は、スクワットで下半身を鍛えましょう!ということではなく、日常生活で行われる“スクワット動作”を最適化しましょう!ということです。
なぜスクワット動作なのかというと、正しく立ち上がったり、正しくしゃがんだりできないことは骨盤の問題に直結するからです。
具体的には、骨盤を後傾方向に引っ張る筋肉(もも裏・お尻・内もも)が活性化することなく、骨盤を前傾させる筋肉(もも前、膝上)が過剰使用になります。
このままでは広がって固定しているかもしれない骨盤は、なかなか引き締まってはきませんそこで…!
正しいスクワット動作を生み出すポイントを2つお伝えいたします。
1.股関節の屈曲からしゃがみ始める
2.踵で地面を押しながら立ち上がる
この2点を意識してスクワットを行うと、骨盤を引き締める(後傾)方向に引っ張る筋肉たち、すなわち、もも裏・お尻・内ももの筋肉が使用されているのを自覚できるかと思います。
(もちろん感覚を掴むまでに練習は必要!)
また、ここでのポイントを日常生活に応用しなければ長期的な成果は見込めません。
階段を上がる時や下の物を取る時、椅子から立ち上がる時など、日々のスクワット動作時にこれらのポイントを意識してみましょう!
まとめ&ラストメッセージ
いかがでしたでしょう?
(もし質問や相談などがあれば気軽にコメ欄に打ち込んで下さい😏)
哺乳類の中でもヒトという種は、出産による母体への負担が際立って大きい種です。
したがって、出産後も身体が受けた実質的なダメージが尾を引き、様々な問題に波及することが多いのは事実でしょう。
またそんな状況を改善しようと、出産直後のクソ忙しい時期に、身体の入念なケアにまでもたっぷりの時間やお金を費やせる人はそこまで多くいませんよね。
ではどうすればいいのでしょうか?
「ま、そんなもんよ。。」と諦めて、理想とはかけ離れていく自分を正当化する理由を無理やり探しますか?
もちろん、これさえやれば確実に産後の問題が解決するようなメソッドは、これまで1つも発見されていませんし、今後も出てこないでしょう。
なぜならある方法がどのような結果をもたらすかは、その人を取り巻く全ての文脈に依存するから。
(だから「〇〇すれば絶対に改善する!」と謳うものは全てウソ)
しかし正しい知識とちょっとした意識は、あなたの未来の健康にとって大きな恩恵をもたらすでしょう。
私はそう確信してます。
皆さんの健闘を祈っております😎
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