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詩 | よながのすべ

よながのすべ

こまやかなあくびの奥に
散らつく欠片
うなじからこみあげた
はずかしい夜長

あの子にはきっと、
もう消えない
もう癒えない
ずっしり重い
たからがあって
あとずさりさえ
できやしないと
ほほえんでいる

あさっての方角に
太陽がのぼるから
僕らは息を吐いているだけ

こなごなになりそうな
まぶたのうらの鱗
かさなった嘘たちの
あどけない夜長

僕にはまだまだ
ちっとも消せない
ちっとも言えない
チリと積もった
たからのやまが
たちふさがって
夜を舐めてる

ヨナガを知ったら
もうもどれない
あの子が夜な夜な
こえを溶かした

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