デラックスに私を支えてくれる存在
さて、最近の私は絶不調であります。自分のできなさを見つめるのはつらいですね。
周りの方々が優秀であればなおさら。
「なんでこれまでもっと頑張ってこなかったんだろう」「あのすごい人たちは凡人以下の自分以上に努力してるのに」なんて、いつも以上に責め続けています。苦しい。
比べるべくもないことは頭では分かっているのですが、余りの落差に落ち込んでいます。
ちなみに、この資本主義の世の中で唯一平等なのは時間の流れる速さだけ、だと思います。30歳を過ぎると、日々コツコツ頑張ってきた人との差がかなりのものになっていることを実感します。
ただ、時間だけはどうあっても取り戻せない。
過去の自分を責めたくなるのです。無駄なことばっかりやっていた自分にツケが回ってきたのではないか。と。
そんな自分をいつもいつも慰めてくれる人がいます。
マツコデラックスさんです。
「くりぃむしちゅー」というお笑いコンビをご存知の方も多いと思います。
長年第一線で活躍する、熊本が生んだスターの一人(一組)です。
2人はかつて、深夜ラジオをしていました。
その名は「くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン」。レギュラー放送は2005年7月から08年12月まで、放送は毎週火曜日の深夜1時〜3時。特番で復活した回数は最新の23年2月を含めると計7回。
当時高校生だった私はMDに録音して、次の週の放送まで毎日毎日聴いていました。
名物コーナーもありました。多彩なゲストもたくさん登場しました。
その中の一人がマツコデラックスさんが登場した特別企画「デラックス人生相談」の回です。
まだまだテレビ出始めの頃だったかと思います。私はこの放送でマツコデラックスさんのことをちゃんと認識しました。
マツコさんは下ネタの話をたっぷりした後、私と同世代の高校生から大学生ぐらいまでの相談に答えていきます。
下ネタを聞かされた後の相談者は最初ラジオ越しでも分かるぐらいヘラヘラ話し始めるのですが、マツコさんの真剣さと的を射た回答に、徐々に声が引き締まって行きます。
何人かの相談者がいたのですが、マツコさんはある2人の質問者に対して全く別のことを言いました。
「人生無駄ばっかり」
「人生に無駄なものはない」
翌朝放送を聞いた私は、ものを知らない高校生ながら、大きな感銘を受けたのを覚えています。「矛盾しているようなことを言っているがなぜかそう聞こえない」そんな印象を受けました。
以来、マツコさんが放ったこの矛盾しているような二つの言葉は私の中で大きな支えになりました。
年齢を重ね、自分の人生経験が長くなるごとに、「人生無駄ばっかり」「人生に無駄なものはない」という二つの言葉がとても似通った、いや同じ色をしていることに気づきました。
今は無駄かもしれないけど、振り返れば無駄なことはなかった。そういうふうに私は捉えています。
今はとても苦しい。今やっていること、そしてこの苦しみすら、全てが意味のない、無意味な無駄なことに思える。
しかし、後々振り返った時に、その苦しさも自分の血肉になっていると信じて、うまく付き合いながら、程よく無理をしながら、足掻いていこうと思います。