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とどろき紙工房
長崎県諫早市にある「とどろき紙工房」にお邪魔しました。
代表の三浦さんを中心に、有志の皆さんがボランティアとして、1971年に廃絶した湯江紙の復興に努めていらっしゃいます。
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三浦さんの本職はパン屋さん。
三浦さんが、市役所の人から湯江紙の復興を頼まれ、「湯江紙を復活させる会」を立ち上げてから早13年が経ちました。
市の林業資料館を無料で借り、少しずつDIYを重ねて改修。
技術を学ぶため高知県や八女市に足を運び、一から紙漉きを学んだものの、やはり素人の限界を感じだのだそうです。
そんな時、最後の湯江紙職人だった道野さんとのご縁がつながり、直接指導を受けることが出来たとのこと。
道野さんから道具は譲り受けたり、それでも足りない道具は地元の建具やさんにつくってもらうなど、手探りでここまで形にしてきたといいます。
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そうまでして湯江紙の継承を続けている理由を聞くと、
「頼まれて断れなかったから、、、」
と、照れた様子でほほ笑む三浦さん。
そのお人柄に、ぐっと心が引き寄せられました。
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ここで使う和紙の原料を育てるため、楮の株を譲り受け、畑も自分たちでつくったとのこと。
案内して頂いた畑の楮は、横へ横へと、強くその根が広がっていました。
最近では、楮だけでなく、三椏も育てているそうです。
葦を混ぜた手漉き和紙にもチャレンジしていて、ワクワクしたり、楽しみながら紙漉きを続けていきたいといいます。
「いろいろ試してみないとね。」
と語る三浦さんの顔は、まるで少年のようでした。
とはいえ、三浦さんは現在75歳。
メンバーの多くも60代を超えていて、次世代に和紙を継承していく難しさはここにもありました。
三浦さんの奥様が、地元の方が大切に保管していたという、当時の湯江紙を見せてくださいました。
「ほら、こんなに薄いのに、とても丈夫なんですよ。」
誇らしいその言葉から、原材料から生み出す和紙づくりの苦労や価値を含めて、丁寧に伝えたいという思いが伝わってきました。
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全国的に和紙の原料の生産量が減っていく中、三浦さんの取り組みは、全国の和紙に関わる人たちへのエールだとも感じます。
この記事を通して、皆さんの取り組みが多くの人に伝わり、新たなつながりが横へ横へと広がっていくことを願って、、、
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