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星読み勉強記4 ~惑星の性格の話~

前回惑星の配置から読み取れる事としてサインの属性(4区分・3区分・2区分)に注目して読み取って行きました。
今回は個々の惑星がサインから受けている影響を詳しく見ていければと思います。
今回も長くなるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします~。

前回にもちらっと触れたのですが、惑星・感受点が舞台上の役者であるとした時にサインは演出や衣装と例えられる事があります。
役者には勿論役者自身の素の性格があるわけですが、演目のテーマや配役に応じて見た目を合わせて演技をします。
ホロスコープ上に存在する個性的な惑星や感受点といった役者が、それぞれ属しているサインから演出指示や衣装を受け取ってそれにある程度合わせて動くわけですね。
そしてそれら惑星や感受点がそのホロスコープの持ち主(あるいは出来事)に対して強く影響を及ぼすのです。

人によってはホロスコープ上の惑星を「自分の内側に居る10人の人格」と言ったり、「見守ってくれる10人の神様」と言ったりもします。
ちなみに私は「10人の神様」寄りの考えです。
ホロスコープ自体が自分を中心に見た時の外からの影響をとある瞬間で切り取ったものだと思っているので、それを自分の内側にあるものと考えるのはあまりしっくり来ないんですよね…。
この辺りは完全に個人差だと思うので、どれが良いとかではなく自分の納得の話ですね~。

ではまず代表的な惑星と感受点の素の性格・性質あるいは象徴することを見ていきましょう。
ざっくりとまとめると以下のような感じになります。

月  :感受性の塊で安定期は母性を感じるほど穏やかだが不安定にもなりがち。幼い頃に作られる基本の思考・行動パターンを示す事も。
水星 :知性が高く、それを言語化する事が得意分野で、意外と行動派。近しい人を示す事もある。
金星 :愛と喜びに生きてる。割と派手好き。精神的・物質的問わず充足感を感じていたい
太陽 :一たび顔を出せば他に主役は譲らない、組織の代表格のような存在。ただ能力の自覚が無いうちはあまり目立たない
火星 :良くも悪くも行動力とやる気の塊。暴れると手が付けられなくなる事もしばしばだが、味方につけるととても頼もしい
木星 :なんでも受け入れ、広める・広げる力を持つ。自他共に甘やかしすぎて駄目にする事もあるが、基本的に幸運の象徴とされる
土星 :規律や権威や責任感に重きを置いている。障壁の面もあれば、指導者の面もある。
天王星:独創性や価値観を打ち破る力を持つ、周囲から見ると電波ちゃん。世紀の大発見に関わる事も
海王星:夢や精神世界、宗教や霊能力など境界線の曖昧な世界観を持つ。自己逃避に繋がる事も
冥王星:死と再生とも言えるような根本的で極端な改革をもたらす存在。孤独や秘密を象徴したりもする

AC(アセンダント):簡単に言うとホロスコープ上の東の地平であり、スタート地点。出生前後の状況や、他者から見た外見や印象、物事の始め方を象徴する。
MC(ミディアム・コエリ):簡単に言うとホロスコープ上の南の地平、もっと言うと子午線上の点。
社会における振舞いの傾向、地位、肩書などを象徴する。

以上が10天体と2つの感受点の素の性格・性質、または象徴する内容です。
ACやMCは日が昇る所や南中点のようなイメージに置き換えてもらっても良いかなと思います。ホロスコープの図面上で言うと左と上です。
ACはASCと表記される事もあります。

ACは左側(東)、MCは上側(南)にあります

感受点というのは惑星ではないのですが、ホロスコープを読む時にはそれらと同じくらい重要な意味を持つポイントとして扱います。
特にACとMCは社会の中で表立って現れる事が多い要素なので重要視されているようです。
ちなみに東と南があるなら西と北は?と思うかもしれません。有ります。
こちらもきちんと意味を持つ点ですが、ACとMCが分かればその180°反対を見れば良いので表記されない事も多いです。
あと月が関係する感受点や、小惑星なども存在します。ホロスコープは本当に奥が深いです。
今後余裕があれば話題にするかもしれませんが、今回の記事ではACとMCのみ扱います。

さて、ここから10天体と2つの感受点という12人の役者がどんな演出指示を受けているのか紐解いていきましょう。
改めて私のホロスコープにおいて各惑星・感受点がどのサインに属しているかをまとめると次のようになります。

惑星・感受点が属しているサインの一覧表

ちなみにこれは惑星→感受点の順であり、惑星の中ではホロスコープ上の動き(≒地球基準で見た星の方向の変化)が早い順に並べてあります。動きが早い惑星ほど個人への影響が強く、動きが遅い惑星ほど世代レベルの働きかけになっていくと言われています。

月から順番に見ていきましょう。
月は天秤座のサインに属しています。
天秤座の象徴するテーマは「社会の中でのバランスと調和」です。
感受性の塊とも言える月が社会の中でのバランスを意識するとどうなるか?
月の感受性が常に世間や他者へ向けられ、他者の求める所を敏感に察知するようになります。時には八方美人に思われる事もあり、気疲れすることもあるでしょう。
一方で天秤座は根底で金星の影響を受けているサインなので最低限の気品を維持しようとします。なので例えば爪のケアをしたりだとか、そういった自分磨きの時間に安心感を覚えやすいようです。

続いて水星は乙女座のサインに居ます。
乙女座の象徴するテーマは「現実的な能力と豊かな感性」です。
水星の得意分野である知性や言語能力がフルに活かされ、物事を具体的かつ現実的に扱う能力に長けるとされています。また分析力や記憶力が強い場合もあります。
ただ他者への批判にこの力を使う事もあります。分析力の高さゆえに粗が見えてしまい、そしてそれを言語化出来るため相手に伝えたくなるんですね。
ちなみに水星と乙女座は「支配星」という関係にあり、相性がとても良いです。
水星はのびのびと力を発揮することでしょうが、水星と乙女座はどちらも神経質になりがちなのでその点は要注意です。

金星は獅子座のサインに居ます。
獅子座の象徴するテーマは「内なるものを外へと表現しようする」です。
金星は愛と喜びを重視しているので、それを外へ発信しようとする時に華やかに演出したがるんですね。こんなにも素敵なんですよ!と全力でドラマチックにアピールします。
ただドラマチックな演出好きなのは良いのですが、気を付けないと周囲を置いてけぼりにして一人だけ熱くなっているということも有りがちです。
また金銭的にこの性質が出た場合浪費につながる事もあるので、その点は注意した方が良いかもしれません。

さて、私の太陽は前回も度々触れてきたように乙女座に居ます。
乙女座からのテーマは水星の時と同じく「現実的な能力と豊かな感性」。
太陽のエネルギーを現実的に活かす、つまりきちんとした人間を目指して、自己管理を生き方の全てに行き渡らせようとする傾向があるようです。
つまり職人気質になる傾向が強いという事ですね。
失敗を反省・分析して次にどうすれば良いか理論的に考える力がありますが、行き過ぎると理屈屋になってしまうこともありますし、完璧主義が強すぎて1か0かみたいな極論に傾くこともあるかもしれません。

続いて火星は牡牛座に居ます。
牡牛座からのテーマは「五感で感じる豊かさ」です。
火星は良くも悪くもやる気の塊なわけですが、それが牡牛座のテーマを受け取る事で現実的な範囲で発揮されるようになります。
つまり身の丈にあった目標に対して忍耐強く闘志を燃やし続けるようになるのです。
一方で火星が本来持っている爆発力や行動力を抑え込む形になるので、特に対人関係でため込んだ怒りを突然爆発させる傾向が強くなります。
また火星は性行為を象徴したりもするのですが、これって五感で感じる豊かさという点でめちゃくちゃマッチしますよね。よって快楽主義者になることもあるとか。

木星は獅子座のサインに居ます。
獅子座のテーマは先ほど金星でも出てきたように「内なるものを外へ表現しようとする」です。
自分の才能や能力を信じて、外に向けて積極的に自己演出することでチャンスを引き込む事が出来るようです。
成功すれば皆を鼓舞するリーダー的立ち位置にもなれますが、調子に乗り過ぎると足元をすくわれて大コケします。
金星でも触れましたが浪費に繋がりそうな事には特に注意した方が良さそうです。木星は良い面も悪い面も分け隔てなく拡大してくれますからね…。
中年期以降に初めて遊び心に目覚める人もいるのだとか。

折り返し地点ですよ~

土星は山羊座のサインに属していますし、なんとここから3天体で山羊座が続きます。
山羊座からのテーマは「現実世界に舞い降りた結果主義」です。
さて土星の厳しさが現実世界の結果に重点を置いて現れるとどうなるかというと、それは世間体を過剰に気にしてしまいがちという傾向で出てきます。
どうも子供の頃の親の職業とか収入がコンプレックスでそれを大人になっても引きずる傾向があるのだとか。
ただこの土星と山羊座も「支配星」の関係性にあり相性が良いです。
なので自覚した上でマイナス思考を振り払う事が出来れば、土星の律する力を活かして社会的に成功する事は比較的簡単な傾向に有り、特に年齢を重ねる程その可能性は高まるようです。

続いて天王星も山羊座です。テーマは引き続き「現実世界に舞い降りた結果主義」です。
ちなみに木星や土星もそうなんですが、特に天王星以降の惑星になってくると先述の通りホロスコープ上の動きがとてもゆっくりなので個人というより世代の傾向という側面が強くなってきます。数年単位で同じサインに居るということが当たり前の惑星達になってきますのでね。
で、天王星と山羊座の組み合わせはどういう形で表れるのかというと、天王星の得意とする改革力が実用的な範囲で発揮されます。
会社など実利的な組織において改革のリーダーになるポテンシャルを持っているということですね。
あるいは仕事や経済に関して独自の価値観と方法論を持っている人も少なくないため起業する人も一定数いるようです。

山羊座ラッシュの最後は海王星。
海王星は境界線を曖昧にしたがる星なのですが、それが山羊座のテーマに沿う事によって、社会的権力や肩書に強烈な憧れを持ったり、逆に放浪の芸術家にステイタスを感じるようになったりします。
つまり社会の枠に嵌るか外れるかが極端な出方をする傾向に有るのですが、どちらも共通するのは「社会における夢を実現しようとする」ところです。
その夢の実現の手段として社会的事業に関わったり政治家になる人もいるのだとか。

惑星の最後、冥王星は蠍座のサインに属しています。
蠍座のテーマは「鋭い洞察力や対象への深い関心」です。
さて冥王星は破壊的ともいえる改革をもたらしたり、孤独や隠された世界などを象徴するわけですが、それが深い関心によって特化されるとどうなるのでしょうか。
人生のある時点で非常に閉塞された精神状態に追い込まれ、自殺を本気で考える事もあるでしょう。
しかしその一種の厳しい試練を乗り越えることで「魂の新生」とも言うべき精神の変容が起きるとされています。死と相対した上で生き延びることで価値観が変わるよ、ということですね。
そして一転して生きる事の喜びを人々と分かち合う事が生きがいになる傾向にあるのだとか。

続いて、重要な感受点その1、ACは乙女座に属しています。
またまたやってきた乙女座、テーマは「現実的な能力と豊かな感性」です。
ACは生まれ持った資質・外見や周囲に与える印象などを象徴しています。
この組み合わせの場合は、「与えられた役割を真面目にこなし、状況を客観的に分析して最善手を取ろうとする」素質があり、周囲からもそう見られる事が多い傾向にあるという事ですね。
良くも悪くも真面目で完璧主義ということで、悪い面ではそれがひがみ根性になってしまったり他者に暗さとして映ったりするのですが、良い方向に活かせれば自他共に厳しく状況をビシッと締める事が出来る存在になれると思われます。

重要な感受点その2、MCは双子座に属しています。
双子座のテーマは「言葉や反応など個人としての能力を伸ばす」です。
MCは社会的な目標・使命であったり、社会でも振舞いの傾向を象徴しています。
この組み合わせの場合は、「社会に最新の情報を流通させて多様な選択肢を与える」という事を使命としたり、そうした立ち居振る舞いをするという事ですね。
総じて情報や言葉を扱う仕事に適性があり、会社がフレックス対応の環境だったりすると最大のパフォーマンスを示す傾向にあるようです。

ということで、皆様お疲れさまでした~!以上で今回のメインは終了です。
ここからは私の感想と次からの展望を述べてこの記事は終わりにしたいと思います。

今回は個々の惑星という役者がどんな演出指示のもと役を演じているのか、それが私という存在にどう影響を及ぼすのかを簡単に見ていきました。
総じて、自分の過去や性格などで納得する部分があるのですが、1点だけ土星の解釈だけはしっくりこないんですよね。
今回はあまり色んなところの解釈をミックスせずに、一旦この「月の占星術技法大全」に書かれている解釈を中心に一部自分の解釈を交えつつまとめたのですが、土星のコンプレックス理論だけどうにもしっくりこないんです…。

思い当たる節としては、私自身というより、親自身が自分の職業についてどこか劣等感を持っていたのでそれに対し配慮してきたというのはあります。
私はむしろ親の職業に関して尊敬を抱いていましたし、収入的にも不自由させられたという印象は無く、所謂ところの一般家庭とは環境が違うけどそれに対し劣等感は抱いてなかったんですよね。

この辺はやはりざっくり読みや、一人の解釈のみに頼ると自分にとっての100%にならないという例なのかもしれません。
また別の人の解釈を取り入れるとがらっと変わる所もあるでしょうから、いずれそうした比較記事を書くのも面白いかもですね。

ちなみに今回は自分のホロスコープの惑星とサインの組み合わせのみ解説したのですが、それ以外の組み合わせが知りたい場合は一旦他の方の解説記事や紹介した本を読んで頂くのが良いかなと思います。
単純にそこまでしていると「私のホロスコープを読み解く」という軸の部分の進みが遅くなってしまいますし、何よりまだ私は虎の威を借りている狐の状態なのでもっと自分の中で解釈が根付いてからそういった紹介記事は書きたいなと思っています。
…こういったところ、めっちゃ土属性感出てますよね。

ということで今回は惑星×サインから読み取れる事を主要天体10個と主要感受点2個から読み解いていったのですが、次はハウスの解釈を進めていきたいと思います。
ハウスはマイナーなものを含めると相当な数のシステムがあるらしいのですが、私の場合は幸いにして母子手帳に書かれている時間を確認する機会があったため出生時間がはっきりしています。
なので一般に良く使用されているプラシーダスで解釈を進めていきます。
そしてプラシーダスでの解釈が一通り終わった後に、ソーラーサインでも解釈してみたいと思っています。
気の長い話にはなりますが、良ければお付き合い頂けますと幸いです。

それではここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます!
来週の更新も頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします~!

2024/7/21 かみら


そういえば今日は山羊座満月ですね。
皆さんが口を揃えて「すんごいぞ!」と仰っているのですが、正直まだいまいち凄いと言われている理由が自分に馴染んでいない私だったりします。
とりあえず自分の習慣や持ち物に関して「これやめます!」を決めて実行するのにめちゃくちゃ良いタイミングらしいので、皆さんもこの機会に「これやめようリスト」なるものを作ってみると良いかもしれません。
とある動画では「運動不足とはおさらばします」とか「無駄遣いやめます」とか「自分を卑下するのやめます」みたいな例を挙げてました。
この記事に興味を持ってくださる方なら既に知っていそうですが、「そう言えばそうだった!」となる方もいらっしゃるかもなので私からも追記させていただきました。
それではお互い良い満月の夜を過ごしましょう~!


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