野田佳彦新代表の登場で、ようやく立憲民主党が「シン野党連合」の方向に顔を向けた。遅いけど。
私のnoteをフォローしてくださっている方に、特にあたらめて申し上げる必要はないですよね(笑)。
ようやく、野党側が「シン野党連合」への一歩目を踏み出した。
私は少なくとも2017年から、もっと源流をたどると、おそらく2013-4年ごろから言ってきたことだ。
私は政権交代を望むわけではない。だが、自民党を政権から一度降ろしたい、政権交代を実現したいと望む人がいる。それには、「シン野党連合」が合理的だよと言ってきたのだ。
「シン野党連合」とは、端的に言えば、従来の共産党と立憲民主党の、いわゆる「立憲共産党」による野党連合ではなく、共産党を切り捨てて、立憲民主党、国民民主党、日本維新の会の連合で、現在5-6割とされる「無党派層(私は「サイレント・マジョリティ」と呼ぶ)」を総取りして政権交代を実現するものだ。
野田佳彦立憲民主党新代表が言っていることは、まさにこれでしょ。
ようやく、立憲民主党がまともな方向に顔を向けた(顔を向けただけです)。
遅れに遅れたけどね。「石丸伸二現象」など起きる中、今更無党派が取れるのか。もはや手遅れかもしれませんが、まあ、ようやく顔を向けたわけだ。
思えば、2017年秋、安倍晋三政権(当時)の支持率が下落する一方で、小池百合子東京都知事率いる「希望の党」への期待が高まり、それに前原誠司代表(当時)の「民進党」が電撃的に合流した時は、まさに「シン野党連合」が誕生するかと思われた。
ところが、小池都知事の民進党左派に対する「排除の論理」で、悲鳴を上げた左派を枝野幸男氏が救済して「立憲民主党」を結党し、希望の党が分裂したのが、間違いの元だった。
あれが、日本の政治の「失われた7年」(苦笑)となった。
日本政治は、共産党の影響力が強まった左派中心の立民と、保守色の強まった自民党の間で、議論なき政治の停滞が続くことになった。
枝野氏の行動は、大局観なき愚挙だと、私は当時から一貫して言ってきた。
希望の党と維新の会で政権交代を起こせたかもしれない。政権交代ある民主主義になれば、自民党の政治がこれほどカネの問題でグダグダになることはなかっただろう。
政権交代がなくても、中道・保守二大政党で安全保障で一貫した政策を確立した上で、さまざまな社会問題に、与野党が議論してもう少し柔軟な対応ができただろう。
こんなような、目を覆わんばかりのあきれたレベルの話にはならなかったはずだ。
これは、政治家だけじゃない。国民も、政治的な対立、政策的な対立について、お互いの人格まで否定し、罵声を浴びせ合うばかりになった。
SNSの中では、相当にまともな方のnoteでさえ、みてるだけで疲れるような話が少なくない。
社会というのは、いろんな人がいるものだ。相手を排除するようなことをしたら、所変われば自分が排除される立場になる。それより、もう少し歩み寄って、顔を見合って話し合えばいいのにねえ。
この7年は特に、まあコロナ禍もあったけれども、暗い時代だったねえ。今も続いてるわけですけど。
今回の代表選を経て野田代表の登場で、ようやく枝野の愚挙とその秘書みたいなものでしかなかった泉を駆逐し、立民がまともな方向を向いた。
野田代表の、率直でおおらかなキャラもある。もう少し、みんな歩み寄って話し合える雰囲気を作ってもらえばいい。
ただ、立民はまともな方向を向いた、というだけでしかない。
共産党を除く(れいわ、社民もかな?)、「シン野党連合」ができるには、いくつもの高いハードルがある。
まず、日本維新の会は立民と組む気がない。内心はまったくないわけではないのだろうけどね。野田代表を勉強会の講師に呼んだくらいだから。すでに、いろんな話はしているとは思うが。
維新としても、ただ立民に吸収されるようなことではなく、できるだけ高く売りたい。自民党との間で「キャスティングボート」も握りたい。
野田代表は、とりあえず「政治改革」で共闘をしたいようだが、さて、どうなることか。
ただし、野田代表は首相在任時、参院で過半数を失った上に、民主党分裂に見舞われながら、野党だった自民党、公明党と「三党合意」をまとめて「税と社会保障の一体改革」を実現した経験がある。
消費増税がいいと言ってるんじゃないよ。いい悪いじゃなくて、困難な状況で他党と合意をまとめて難しい政治課題を実現した「手腕」があるのは間違いないということだ。
自民党総裁選にも影響はあるでしょうね。小泉進次郎氏だと、野田代表に論戦で勝てると思えない。高市早苗氏は自民党支持者の支持が高いようだが、総選挙となると保守色が強すぎる。野田代表に無党派を抑えられてしまうかもしれない。では、石破茂氏だとどうか?
いろんな思惑が渦巻く終盤戦になるでしょうね。
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