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上久保ゼミのクリティカルアナリティクス:日本で政権交代は起きたほうがいいのか?(2024年5月2日3回生ゼミ)

学生の議論

上久保のコメント
政権交代を求めているのは実は60代以上だという世論調査がある。若者の間では自民党と野党の支持率は僅差であり、若くなるほど自民党支持が高い。だが、早期に行われるかもしれない次期衆院選で、政権交代の可能性はある。
 自民党の問題は、選挙で議席を減らしたとしても、政権を失うことはないだろうと軽く考えていることだ。ゆえに緊張感を亡くし、汚職などさまざまな問題が起こることになる。一方、野党に対する不信感も根強い。特に、日本を取り巻く安全保障環境が悪化する中、野党が憲法・安全保障政策などで、なにをするかわからないという懸念が大きい。簡単に政権交代をすることが怖いという国民の心理も理解しなければならない。それは特に、共産党のことである。
 更に、民主党政権期の負の遺産として、「野党が役所をうまく使えなかった」という不信感が根強い。これを払拭できない限り、野党は政権を取るまで議席を増やすことは難しいだろう。
 英国では「ダグラス・ヒューム・ルール」と呼ばれる、総選挙前に野党と役所が、政権獲得を前提に政策協議を行い、野党が勝利した際、スムースに政権運営がスタートできるようにする慣行がある。日本も取り入れるべきではないか。今、野党が行うべきは、自民党の汚職を追及するだけでなく、政権担当能力をリアルに示すことで、国民を安心させることであろう。


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