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英国流離譚:人生を変えた留学:日本留学準備編(6)「名前が覚えられん」

なんか、振り返れば懐かしいやら恥ずかしいやらの話が続きます。

(2000年4月上旬)

ビルに入ると、まずは教科書類と英英辞典を受け取った。クラスによって受け取る教科書が違うのだが、事務員からリストを受け取って、それを見ながら自分に該当する教科書を探した。

「このリストにある本は、これですか?」

Sさんとか、事務員にこんな単純なことを日本語で聞くことも許されなかった。

「あーあーあー、いず でぃす ぶっく ひあ。。。。?」

とか聞かないといけない。

いや、こりゃ思ったよりしんどい。なんか小学生に戻ったみたいな感じがした。いや、小学校どころではないな。言いたいことがあーあーとしか言えないってのは、もしかすると赤ん坊レベル???

最初の日の、最初の授業は一般英会話から始まったと記憶している。私の属する「基礎レベル」のコースには、13人の生徒がいた。

もう若い人ばっかりだったらどうしようとか思っていたのだが、
意外にそうではなかった。

学校の先生を辞めてきた2人がいた。会社を辞めてきた2人がいた。4月末で会社を辞める予定の人もいた。

もちろん若い人もいた。大卒で大学院を目指すのはよくわかるのだが、
驚いたのは高校をこの3月に卒業したばかりで、英国の大学に進学を目指していた女子が2人もいたことだった。

これはすごいね。私らの時代には考えも及ばないことだった。世の中変わったもんだ。

さて、最初の授業なのだが、先生のポーラ(仮名)が我々生徒にやらせたのは、自己紹介。それも、1人1人みんなの前に立って自己紹介するのではない。全員立って、みんな歩きながら

「はーい」「はろー」

とか言いながらお互いの名前を確認して紙に名前を書く。
終ったらまた次の人のところに行って

「はーい」「はろー」。。。。

全員が全員の名前を書き終わったら終了。これは結構疲れた。

日本ではふつうこういう場合、「苗字」で自己紹介するものなのだが、外国ではファーストネームがふつうだ。この自己紹介をやって気付いたのだが、日本人の名前ってみんな結構似てるのね。

K美子にE美子にY美子にF美にM紀(すべて仮名)に。。。。。

これはちょっと簡単に覚えられん。。。隣の席だったK美子が

「姉の名前がE美子とY美子なのよね。。。」

と言った(もちろん英語でね)のがおかしくて笑ってしまった。

それでは、またね。

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