(総選挙総括1)いまだに一緒になれない屁理屈を言う野党側。政権交代ができそうにない状況を、まずは猛省してほしい。
凄い結果になりましたね。ほんとに「1993年の総選挙・細川護熙政権誕生」に近い状況が生じましたね。
そして、ほんとに国民民主党(以下、国民民)玉木雄一郎代表が「キャスティング・ボート」を握ることになった。キャスティング・ボートとは、「議会において2大勢力が拮抗していずれも過半数を制することが出来ない時に、第三の少数勢力が決定権を握る状態」のことだ。
立憲民主党(以下、立民)の野田佳彦代表は、特別国会での首相指名について、「首相指名を戦うべき環境になるなら、取りにいくのが当然だ。政権交代こそ最大の政治改革と言った以上は追求したい」と述べた。
だが、野党側のバラバラの状況は変わらず、政権交代実現のハードルは高いと言わざるを得ない。
私は、野党側に猛省を求めたい。
私は2013年ごろからですかね、野党側は共産党(以下、共産)との共闘をやめて、立民、国民民、日本維新の会(以下、維新)を中心とする「シン野党連合」を形成し、国民の過半数を占めるようになった無党派(サイレント・マジョリティ)をダイレクトに獲りに行く、それが政権交代への道だとずっと主張してきた。
今回、その見立ての良さが証明されたと思う。だが、これは2021年の総選挙で立民が共産と共闘しながら惨敗し、枝野幸男代表(当時)が辞任した時に、気づかなければならなかったのだ。
あの時に、共産との共闘に見切りをつけて、「保守中道」に路線転換を図らるべきだった。そして、「シン野党連合」の話し合いを始めるべきだった。
まあ、すぐに路線転換は難しかったかもしれないが、例えば2023年の統一地方選。維新が躍進し、自民は伸びず、立民・共産はここでも退潮。ここで明らかになったのは、サイレント・マジョリティの現状の政治への不満。それは自民の国内政策の左傾化とそれを「まだ足りない」と煽る立民・共産への物足りなさだ。それが、維新の改革路線に流れていた。
少なくともこの時点で気づかないとね(涙)。
いろいろ過去のいきさつから難題はあるだろうが、国民民、維新と粘り強く交渉し、一定の合意と信頼感の醸成を行っていれば、「裏金問題」を機に、一挙にまとまることができただろう。
それができていたならば、今回はもっとサイレント・マジョリティの票は野党側に流れた。政権交代は確実に起きただろう。
だが、野党側は一緒になれない屁理屈を並べて、いがみ合うばかり。結局、なにも準備がないまま総選挙に突入した。自公政権を過半数割れに追い込みながら、今後の政権奪取の展望は不透明というのは、国民からすれば呆れた状況と言わざるを得ない。
野党各党は、野田代表を除き、選挙後の会見でも、野党側の連立政権に協力しない理由を滔々と述べていた。私からすれば、すべて屁理屈。政権を担う覚悟から逃げているだけ。
選挙に勝ったからいいのではない。勝って尚、政権交代ができそうもないアホぶりを、野党側はまず気づき、猛省してほしいものだと思う。
まだいろいろありますが、今日はこのへんで。今週は総選挙総括と今後の展望が続くと思います。