ウチのネコ*見送るキモチ
本日、もんちゃんが亡くなりました。
猫好きで病気などの内容が辛いと感じる方は
違うタイトルの時にまたいらしてくださいね
<お互いに穏やかに>
痩せたかも?と思って、美味しいものをお食べよ作戦をしたものの2日目には急に何も口にしなくなったもんちゃん。
まだ7歳。
前日まではちゃんと食べていたのに、
「もっても1週間」
と言われたその日からもう食べない。
聞いていたんだろうかとすら思った。
匂いが強い方がいいのだろうかと、缶詰、パウチを数種類準備したものの顔を背けてしまう。
ゆでた鶏ならヘルシーかと思えばダメ、いつものカリカリが柔らかかったら、慣れた匂いに釣られてうっかり食べるかと思えば当たり前にダメ。
歯と歯の間にちゅーる玉を押し込むとムニャムニャしたのでなんとか続けるも、私の指を噛まないようにイヤでも口を開くのが気の毒すぎて心が痛む。
ただ吐かずに飲み込んでくれるので1日に数回に分け、1本のチュールを口にして、なんとか消化している感じ。
温かいタオルで顔を拭くと
にゃ…
撫でると
にゃ…
といってゴロゴロと喉を鳴らすのだけど、そのゴロゴロすら負担じゃないのかと心配になる。
ゴロゴロの意味を調べたら、気持ち良い、気分のよいゴロゴロの他に、ストレスや痛みを和らげるとか、自分を癒す意味もあると書いてあった。
言われてみれば、以前借りていた駐車場には、いつもガウガウ吠えまくって誰にも慣れない犬がいたんだけど、その犬がお天気のいい日に寝転がりながらバタバタと砂ぼこりが舞うほど地面を打ちつけて、尻尾を振っているのを見たことがある。
見てはいけないものを見たくらいの気持ちでそっと塀の陰から見ていたんだけど、犬がしっぽを振るのは人間のためじゃなく、犬の気持ちなんだなぁとしみじみとしたのだった。
それと同じように、猫の喉のゴロゴロも猫の気持ちなんだろうなと。
もんちゃんをずっと撫でていると、ずっとゴロゴロ言わないといけなくて負担じゃないかと思ったのだけど、気分が良かったり、自分を癒していたりするんだねと知って、大丈夫よー大丈夫よーと言いながらなでるようになった。
野生の血なのだろうか、トイレだけはちゃんと行く。
肝臓の数値が悪いとおしっこが黄色くなると言われていたけどもう数日後には真っ黄色になった。
痛み止めも、吐き留めも、抗生物質も、食欲増進剤も効かない、食べることも嫌がるのだから痩せるのも早かった。
長毛なので見た目はふんわりしているけれど、1週間で骨格を感じられるくらいになってしまった。
病院では補液と検温しかやることがない。
そして熱が下がったと喜んだら、
「自分でもう熱を作り出せないのだと思います」
と言われ、
あーいよいよなのか…、
と先生に気づかれないようにゆっくりと息を吐き、長くはないという現実を諦めの様に受け入れた。
でもねー、トイレにも行くのよ。
足がふらついてもネコタワーに登って定位置で寝るのね。
本当に腺ガンなのかねー、
抗生物質で熱が下がらないから腺ガンでしょうで1週間持たない宣言てどうなの?
と思ったりもしたんだけど、人間も動物も、なんか医者とかセンセイと名のつくものには弱いというか、盾つかないでちゃんと診てもらいたいから黙りがち。
補液だけは続けてもらおうと思って行ったら、
「体重が減ってないからエコーで確認してみたら、胸水が溜まっていました。補液のせいかもしれないから今日は補液はしないで、次回、様子を見て考えましょう」
って。
え?胸水とか腹水って、ガンのせいじゃなくて?
補液は別じゃないの?
水分は必要なんじゃない?
と思ったけどそのまま帰って猫仲間に連絡。
補液は最後までしてたし、その方が猫も楽なのではと言われ、また鬼検索。
口コミで親身になってくれるとの評価が高い動物病院を見つけたのですぐそちらへ。
検査結果や今までの経過、黄疸も少しありそうなので無理はさせたくないけれどこのまま何もしないで見送る方が猫の為なのかを聞いてみた。
今度の先生はとても丁寧に説明してくれた。
ガンの種類が大きく分けて3つあり、そのうち2つは組織検査ですぐに出る。
それが大きく出ないってことは残りのひとつ、腺ガン…と判断したのではと。
現状はしこりもあり、黄疸も出ていて、胸水も溜まっているならばそれは転移と考える。
余計な薬はもう使わない方がいいけども、それでも補液は必要だと思うと。
苦しくなく、穏やかに過ごさせたいので補液だけお願いした。
いつも思うのだけど、全てはタイミングと相性だなって。
同じようなことを言っていても、この人の話しはうーん…と思うけど、この人から言われると入って来るという相性。
今まで行っていた病院の先生も穏やかで良い先生なんだけども、なんだか今回はちょっと違和感がありつつ、つい行ってしまった。
違和感があるのについとか流れでって、相手にも失礼よね。
何かが変わってしまったんだろう。
繋がる、切れるの分岐点に立っただけ。
とにかく今回の先生の説明で、はじめの先生が言わんとしていたことも分かったので気持ちがとても落ち着いた。
もんちゃんも帰って来てからはまたヨタヨタと歩いてはクローゼットの中で寝たり、猫タワーによじ登ったりして過ごしていた。
<突然のサヨナラ>
毎朝、緊張しつつ生存確認をする。
一昨日から真っ黄色のおしっこが大量に出ていて、ろくに食べず補液もしてなかったのにこんなに出るものだろうかと。
臭くもない。
昨日、補液をしてもらって夜も近くで寝ていたのだけど、毎朝どこかへ行ってしまう。
夫の机の下だったり、息子の机の下だったり、私の部屋の隅だったり。
目をぱっちりと開けてじっとしているので、そっと呼ぶと「にゃ」の口をして声も出さず瞬きで応えてくれる。
今朝も同じだった。
朝のトイレを済ませてあって、声をかけたらリビングに。
ふと眼を離すといなくなるのでここ最近はいつももんちゃんがどこへ行ったのか探すのがクセになった。
ヨタヨタしているのに静かに居なくなるのがすごい。
9時半ごろにクローゼットを覗いたらいつもの場所の黄色いクロスの上で寝ていたのだけど、呼吸が変?
どうしたの?
と声を掛けると口で息をしている。
ゼイゼイでもヒューヒューでもなく、ふっふっふっと。
抱っこは抱き方によって負担かもしれないとしばらく撫でていたんだけど…。
薄暗いクローゼットがもんちゃんの選んだ場所なのかもとは思いつつ、少し落ち着いたので、
明るいところへ行こうね
とクロスごと抱き上げてリビングに。
窓際で一緒に寝転んで体を撫でていた。
時々落ち着いて外を眺めたりしたけど、私に背を向けて息を荒くしたので、見られたくないんだなぁと察して、背中を撫でながら、話しかけた。
ありがとうね、
楽しかったね、
よく頑張ったね
と声をかけていたら、くるっと頭を動かして振り返ったので
びっくりしてじっと見つめ合っていたら呼吸が止まった。
なんかすごいなって思って。
こんな短期間で、人間の手も借りずに。
あっぱれというか、
水臭いというか
本当にすごい子だね。
あーーーー今日旅立ったというのに!
こんなに書いちゃってどうなんだって思うんだけど!
私はいつもこうして書いて、自分を落ち着かせて、その状況を味わって、越えて来たから。
もーーー、本当に悲しいけれども、パッと、サッと、光になって、また生まれて来たらいいと思う!
虹の橋のどうのこうので待ってる!とか、そういうのいいから!
次の猫生をまた思いっきり楽しめるように祈ってる!
では、
またね!
2022.11.08
10時10分永眠