【獺祭の部屋】論文執筆における参考文献・引用文献のお作法と有用性
上久保教授のESとして1回生向けに獺祭がまとめた大学生活を送る上で必要な情報をまとめた獺祭の部屋をお送りいたします。
立命館大学では、論文執筆におけるルールがまとめられたものが大きな論文の要項とともに添付されること多いです。それらのルールは、覚えるよりも数をこなすことで身につくものだと考えています。
書き方のルールについては大学に任せるとして、私はなぜこのルールがあるのかについてお話ししたいと思います。引用元を明記することについて、二つの意味があると考えています。
①論文の信用度を上げる
確固たるソースがあれば、それに基づいているということで論文の信用度が上がると考えています。しかし、ソースがたくさんあったとしても、そのソースが信頼できないものであれば、論文の信用度も下がります。例えば、執筆者が明示されている学会誌や論文と、Wikipediaや個人のブログ。二者のどちらが信憑生が高いでしょうか。
情報の見つけやすさだけで比べれば、Wikipediaや個人のブログの方が目につきやすいでしょう。しかし、これらは誰が書いたかわかりません。特にWikipediaは誰でも編集することができるため、著名人が炎上すると面白おかしく荒らされている、ということも珍しくありません。
数だけではなく、正しい情報を取捨選択して揃えることが大切です。
②あらぬ疑いを避けることができる
友人や先輩のレポートを盗用・盗作する剽窃は懲戒の対象となります。
意図的ではなくとも、友人同士でレポートに取り組むと、参考文献が重複し、似たような内容になることがあります。また、悲しいことに自ら書いたレポートが誰かにコピーされてしまうこともあるかもしれません。
万が一剽窃を疑われた場合も、しっかり何を参考にしたか明記し、自分が考えた形跡を残せば、その疑いを晴らすことができます。
剽窃は問答無用でF評価になる行為です。絶対にしてはならない行為ですが、万が一その疑いをかけられた時、あなた自身を守る役目も果たすのが論文執筆におけるルールの存在意義だと考えます。
毎回最終アクセス日を確認したり、参考文献の該当ページを記載することは面倒かもしれませんが、論文の信用度を上げ、自分の身を守るためには必要不可欠なことです。
今一度論文作成のルールを確認してみてください。