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博士の1週間=修士の半年

こんにちは,晴れて芸術工学の修士号を取得し4月から博士課程に入学できた院生です.なんとなくお久しぶりです…!
というのも3月は結構バタバタしてしまったのでまともに記事もかけず,出張や学会,体調不良等色々ありましてすっかりご無沙汰になってしまいました….
気を取り直して,4月になって2週目,博士課程に入学して1週間が経って感じた修士と博士の違いを気分転換ではございますが書いてこうと思います.(現在DC2絶賛執筆中)

・研究室を引っ越して指導教員が変わった
・大学の???なスケジュール
・学校に行くなら現場に行け
・今後のスケジュールとかとか…

こんな感じで進めていきたいと思います.

・研究室を引越して指導教員が変わった
 はい.そうなんです.よく研究室選びが大切だとかなんだって話はよく聞きますが本当のことです.確かに最初こそデザイナー志望でグラフィックを扱う視覚伝達デザインの研究室に入りました.そこで去年までの指導教員とずっとやってきたのでもう4〜5年は一緒にゼミや研究室のことをやりました.時に厳しく時にデザイナーならではの視点での指摘に色々と紆余曲折を経て私の修論は完成したわけですが,どうして今まで慣れ親しんで道理もわかっている研究室を離れたのか,ということです.

答その1:やりたい研究が表象文化寄りになり,デザインの制作よりも分析やデザインという学問の研究がしたかったから.
答その2:当時の指導教員がDマル(博士課程:ドクター生を指導する免許)を持っていなかったから.

 というわけで,1の方がもちろん主な理由です.そして院では自分の研究指導として指導教員である主査は勿論,副査という二人の先生がつき,私はその副査の准教授の研究室に博士課程から在籍しております.中間発表を通じて私の研究内容を把握しており,かつ研究領域について専門知識がどちらかというと表象文化に強く元編集長でもあるため文章にも強く,助教は社会学の博士号を持っているので文系寄りなことからゼミの形態,意見交換に重きを置いた話し合いからヒントを拾っていくことがただの進捗報告とフィードバックという形式よりも自分に合っていた,と感じます.(あとは人数が少ないので一人に割いてもらえる時間が大きい…話し足りない…!がない)
 2については昨年末に当時の指導教員もDマル取得したそうなので今年からD生を教えることができるそうですが,グラフィックデザインを扱ってはいるものの,デザインの力で社会に貢献しようとか制作提案とかの研究ではなくなるため,研究の方法論の違いにより現在の研究室を選びました.(言ってみれば強制退去ですね!他大学の研究室とかも探していましたが,どれもこれかなあ?ばかりで,これだ!という決定打が決められず…という感じでした.そのこれだ!はやっぱり色々見てもここでした.)
 それでもあと3年はいるところなので先生との相性も大切ですし,別に前の所の先生と馬が合わないというわけではありませんが今の研究室では先生がきた瞬間に疑問とか考え事話しても色々と会話のノリで意見交換が出来て気軽に話せるという研究室の雰囲気が結構好きです.

・大学の???なスケジュール
 いやー,これ毎年思うんですけど,小中高,そして社会人と全て入学式や入社式をやってから全てが始まるのに大学ってなんで入学式が後回しなの?っていつも不思議です笑
 うちの大学のスケジュールですが,
(4月)1日:在校生(B2〜B4, M2〜D3) ガイダンス
   2日:新入生(B1, M1, D1?) ガイダンス
   3日:空き
   4日:入学式
となっております.
 今年は私も久しぶりの1年生なので,大学院の進学といえど新入生に当たると思い1日は家で新元号の発表見て満足し,2日に大学行ったらD1のガイダンスはあるといえばあるしないといえばない,と言われ,結局D生はシラバスも研究室ごとに個別で配布されるし内部なのでもうわかってるでしょ?スタンスで特にはなかったらしく健康診断と学生証受け取りだけで終わってしまいまして,助教たちが準備した新入生親睦会にDでも1年生だからと引っ張り込まれてタダでお菓子食べて1日が終わったという話です.(B1が若い…)
 うちの研究室はD1というか1年生が私しかいなかったからか,1日に私以外でもう初回ゼミをやったらしく(そんなSlackもきてなかったし全く知らなかった…orz)勝手に出遅れましたね,特に何かしたり話し合ったりしたわけではないと言われましたが.
 で,いつも疑問なんですがなんで入学式がガイダンスの後なんですかね?
他大さんはどうなのかよく知らないのですが,5日からもう授業開始というよくわからんスケジュールなので???と毎年思っています…笑

・学校に行くなら現場に行け
 これは修士の研究でも少しずつやり始めましたが,出張みたいなものですね.気になることや研究に関することの資料集めは積極的にやっていくべきなのですが,前までは分析をしたり研究室での作業が多く,調査をした上で更に込み入った調査をすべく聞き取り調査をしに企業さんの所へ行く,という感じでした.(どちらかといえば企業さんの製品を分析していたので企業さんに商品情報について聞くというか,商品は買えるので実物資料が常に手元にあったという時点でまず違いますかね…)
 博士課程の研究室は前項で少し掠りましたが表象文化や文系寄りな側面を持っているので,研究に必要な資料なり文献なりは自分で調査,足を運ぶ,いわゆるフィールドワークが多くなってきます.ここの研究室のM生もあんまり学校きてなかったな…と思い返すことがありますが,それはフィールドワークを外部で行っていたわけで「学校に来ていない=研究をしていない」にはならないのです.
 そして今度の研究対象は美術館に収蔵されていたりアーカイブ上で保存されていたり,自分で見に行かないと見られない実物資料というものが多くなった来ました.それゆえ学校に来て作業…というよりも自然とフィールドワークに出向いてその知見を以ってして紐解いていく研究スタイルになったので学校へ来る頻度は物凄く減りました.多分ゼミ日とプラスαの1日…みたいな感じですね.
 なので夏休みで丁度アパートの契約期間が満了になるので更新はせずに引き払って実家に戻って都心にアクセスのいい方にシフトして行こうと思います.あとは執筆活動が大いに待っていると思うので,家でもできる作業,わざわざ学校に行かないとできない…!という作業ではなくなってくるので,勿論教授陣と話したい時はあるのでそういう時は学校に行きますが,やはり文献探しの出張や学会で地方に出向くとなると新幹線に乗りやすかったり空港に出やすかったりというアクセス面で生活環境が変わってきますね.下宿費は浮くし,今の所からと実家からとでは都心への交通費も半額くらいになります…笑 東京の謎.
学校にいなくちゃいけない,という概念はもう捨てました.研究のやり方は領域によって違いますし,これからの研究はどちらかというとそういったフィールドワーク方式なので.

・今後の予定とかとか…
 絶賛DC2書いてる最中なんですが,遅いとか言わないで…(小声) 昨年DC1出した時よりかはちゃんと構想を練れているので具体性は増したかと思っています.やっぱり院試とか修論書くと博士課程での研究がより具体的に見えてくるというか.(それでも悩むことは勿論あるので指導教員とか助教とかと話してます.日常茶飯事です.)
 あ,ありがたいことにこれまたご縁あってのことですが,修士研究を南日本新聞さんに取り上げていただいておりまして,3日の朝刊に載りました…初の新聞デビューです….(もしご興味があれば「ボンタンアメ 南日本新聞」で検索すると出て来ます…ウェブでの記事も閲覧できますが全文ではないのでメーカーさんからのコメントは紙面の方に掲載されております,フィードバックありがとうございます.)
 まさか研究に興味を持って取材をしていただけるなんて本当にびっくりしておりますが,取材の翌日はご協力くださったメーカーさんの工場での修論発表会を行い,社員さんにも参考にしたいので…とのお言葉をいただき本当に嬉しい限りです.研究が実際にどういう形で社会に還元されていくのかを経験でき,新聞に取り上げていただいたことでかなり反響があったようです.グラフィックの研究をしておりましたが,学会関係の先生が記事をシェアしてくださったこともあり,別の学会からお話を聞きたいというお誘いを受けたりマーケティングの視点からも考えられるのでは,というまさに経済学の研究者の方にも興味を持っていただけて驚きつつも感謝しております.
 というのが先日の話で,もう切り替えないといけないのですが,今学振のDC2(博士課程2年生から受け取れる1年生が応募対象の給付型奨学金です,毎月の奨学金プラス研究費というものがあるので本当にもらえたら最高!てやつです)の研究計画書を書いております.ちょくちょく指導教員とも話し合ってはいますが,今週面談もあるので集中して具体化させてまた今年もゴールデンウィークと引き換えに校正作業の連続だと思います.
 今年のデザイン学会春季大会も登録は済ませたので審査で何かなければ今年も去年の継続研究結果として口頭発表させていただきます.それからもうひとつの学会は関西なのですができればシンポジウム等ちょくちょく行きたいですね.あと助教と行こうと言っているのが表象文化系の学会で,東大が母体ですが,今年の春季大会は京大だそうでまた関西出張〜となっております.
 あとジャーナル投稿目指して論文書かないとですね….博士課程では時間があるのでまた半期か短期での出張型留学も考えていますが,学校の制度で半期留学もできるそうなので考えてます.分野がフランス丸かぶりなので学部時代に行った大学との繋がりでまた行けたらと思っています.(交換で行ってるので大学間の繋がりはあるのですが,お気に入りだった先生とまた音信不通なのでまた手紙書きます…フランス人あるある…)
 今年論文1本出して,2本はキツいのかな…うーん…また先輩やD仲間と話しますが,ちゃんと論文書かなきゃですしね,はい.
 思ったこととして,今日で学校に来たのは2回目くらいですが,圧倒的にこの1週間で修士時代の研究の半年分くらいの内容を考えています.なので考え事すると頭疲れるって本当ですね,とか思いながらも面白い書籍や論文読み漁ってるのでまだ楽しく過ごしてます.今日も論文出力して持って帰って読んでまた本読んで寝ます.今年は体調管理も徹底したいので,無理にスケジュールを詰め込まないスケジューリングを目標にやっていきたいと思います.
(3月末,出張やらもあり,学位授与式の翌日から学会で行ったら1日目のホテルで熱出したので東京戻って寝込む羽目になりました…悔しい…)

今年度はマイペースに,自分の研究を自分のペースで単位を落とさない程度にできたらと思います…(それが難しいんだろうな…orz)
1週間でかなり頭使ってます,体以上に苦笑
研究者としては博士取得がスタート地点とも言われますし,まだまだ研究者の卵ですし,修士卒業万歳どころかやっと博士スタートか…という感じです.研究者への道のりはまだまだ長いですが焦らずいきたいですね,生き急がずにというか.
そんな感じで博士課程の生活がスタートしました,新生活がんばります.
健康第一…

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