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【2024/8/12】アングレーム(Angoulême)、リモージュ(Limoges) 観光

8月に、妻の仕事についていく形でコニャック(Cognac)近くの村に行く機会があり、その帰りにアングレームとリモージュに寄ってみたので、その時の写真を振り返っていきたいと思います。

ぶどう畑と修道院

ちなみにコニャックはその名の通りブランデーの有名な産地で、いたるところにブドウ畑が広がっていました。また駅周辺にはブランデー工場が複数あり、機会があればまた訪れたいと思います。ちなみに蒸留酒、特にブランデーのことをフランス語でEau de vie(命の水)というようです。このあたりのブドウ農家さんからしたら、まさに生活のための「命の水」なのでしょう。

アングレーム マンガの街、かつては製紙の街

アングレームでは、毎年1月に国際漫画祭が開かれ多くのマンガファンが集まります。ちなみにマンガはフランス語でbande dessinée(バンド・デシネ)といい、BDと略されます。

前々から、こちらのOvniの記事を拝見して行ってみたいと思っていました。

さて、コニャックからTERで30分ほどでアングレームに到着しました。

街の至るところにマンガっぽいアートがある

駅からまずはシャラント川の方に歩いてみました。
川沿いには紙の美術館(Musée de Papier)があります。あいにく訪れた日はお休みで入れませんでしたが、アングレームがかつて製紙業で栄えた歴史を学べる美術館らしいです。

紙の博物館 月曜定休だった

アングレームでマンガのフェスティバルが始まったのは、製紙業が盛んだったこととは直接は関係ないようですが、土地の文脈のようなものを感じます。

アングレーム 中心市街地散策

アングレームの中心市街地は、少し標高の高い丘のような場所に形成されています。川沿いから山道のような坂を上っていきました。

市街地がある丘には城壁が作られていた

街のシンボルはアングレーム城です。現在は市庁舎として使われています。

アングレーム城

市街地の古い建物は、3階建てくらいの石造りのものが多くを占めていました。坂道が多い地域なので、段々に同じような建物が建てられている光景が印象に残りました。

屋根に同じような手すりがついているのも美しい

メインストリートは、朝早かったので人は少なかったのですが、生活に必要そうなお店はコンパクトに集まっていました
駅と中心部の間には、Champ de Marsという何でも揃いそうなショッピングモールがあり、ここが最も賑わっていました。

アングレームのメインストリート
ショッピングモール Champ de Mars

中心市街地は端から端まで1kmないくらいなので、1時間もあれば十分まわれると思います。

リモージュ 磁器の街

アングレームの次は、TERでリモージュへ向かいました。
リモージュでは、ヨーロッパで磁器の需要が高まった時期に、原料となるカオリナイトが見つかったことから、18世紀に磁器の制作が始まったといわれています。

Limoges-Bénédictins 駅

リモージュの駅です。大きな時計台が印象的な立派な駅でした。
まずは駅からリモージュのシンボルである大聖堂へ向かいました。

大聖堂外観 ゴシック感がすごい
大聖堂内部
ステンドグラス

立派なゴシック様式の大聖堂に、駅から歩いて15分ほどで到着しました。ゴツゴツとした外観と対照的な、鮮やかなステンドグラスが印象に残りました。

リモージュ 市立博物館

大聖堂から歩いてすぐの場所に市立博物館があったので入ってみました。
地方都市に行くと、大抵公立の博物館がありますが、リーズナブルな価格で街の歴史を学べるので出来るだけ足を運ぶようにしています。
フランスのいくつかの都市で博物館に行った感想としては、その街の形成の歴史だけでなく、エジプトやアジアの歴史といった、よりマクロな人類史の展示もあることが多いです。また、「フランス革命の時はわが町はこんなスタンスでこんなことが起こりました」という説明もよくあります。お国柄ですね。

この博物館には名産である磁器の展示が大量にあるほか、ルノワールがリモージュ出身ということで、彼の作品が多く置いてありました。ルノワールは、ウィキペディアによると磁器の絵付職人として働いていた時期もあったそうで、出身地の土地柄に強く影響を受けたといえるでしょう。

ルノワールコーナー 子どもの肖像画の特集だった

川との距離感

博物館のあとは、街の横を流れるビエンヌ川のほとりまで歩いてみました。地図で見ているときは分かりませんでしたが、博物館がある場所から川までかなりの高低差がありました。アングレームもそうでしたが、パリとは違って、中心市街地と川の間には連続性はないように感じました。
ただ、川辺には寝そべることができるようなベンチが置いてあったり、遊具が豊富な公園で子供が遊んでいたり、地元の方に豊かに利用されていました。日本と比べると、大雨時の水位もそこまで上がらないためか堤防の存在感が薄く、いったん川の近くに来てしまえば、親しみやすい水辺になっていると感じました。

川沿いのベンチでPCをいじるお兄さん
サン・エティエンヌ橋 中世に作られた石のアーチ橋

パリへ

リモージュからは、Intercitésで3時間半ほどでパリに帰りました。
Intercitésは日本でいうところの在来線特急のような列車ですが、車内は満員でした。個人的にはIntercitésの座席はフカフカなので結構気に入っています。

パリに到着したのは夜の9時半でした。
今後もどんどんフランスの地方都市に行きたいと思います!

リモージュにて 高低差のある街はいいですね

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