カミグセ 演劇初心者向けワークショップ開講のお知らせ
はじめに
カミグセ主宰のつくにうららです。
ずっと前からあたためていたのですが、このまま温め続けても孵化せずゆで卵になってしまいそうなので、この度演劇初心者向けのワークショップをやってみることにしました。
まず「ワークショップ」ってなに?という感じの方もいるかと思うので、そこから説明します。
ワークショップは、学びや創造、問題解決やトレーニングの手法である。参加者が自発的に作業や発言をおこなえる環境が整った場において、ファシリテーターと呼ばれる司会進行役を中心に、参加者全員が体験するものとして運営される形態がポピュラーとなっている。(中略)
workshopとは、本来「作業場」や「工房」を意味するが、現代においては参加者が経験や作業を披露したりディスカッションをしながら、スキルを伸ばす場の意味を持つようになっている。
(Wikipedia「ワークショップ」より抜粋)
だそうです。
↑に書いてある「ファシリテーター」というのを、わたしがやります。
「司会進行役」と書いてある通り、「先生」というよりは「班長」とかそういうふうなニュアンスの方が近いかもしれません。
もちろん「いまから○○というワークに挑戦してみましょう、やり方は〜」みたいな説明はします。でも、そこから何を学んで欲しいか、というきっちりした指針よりは、「どう感じましたか?」「不思議なことはありましたか?」「どうしたらもっと上手くいきますかね?」みたいに、わたしとみんなで考えながら実行していく時間にしたいと思っています。
わたしも5年前くらいまで、ワークショップなんて一切やったことはありませんでした。
そこからカミグセのオーディションなどで徐々に慣れていって、やっと最近自力でワークショップを開講できるようになったなあ、と思います。
その中で見つけたたくさんの「不思議」を、演劇を通してみなさんと体感していかれたら嬉しいです。
そう、演劇って実は生活ととーっても密接、しかも演劇を通して知ったことが実生活に応用できたりすることもあります!
今回ご用意する2つのプログラムを通して、これまでとはちょっと違った日常を見つけてみませんか?
ちなみに、「演劇初心者」ってどのくらいのものよ、という心の声も聞こえてきそうですが、
◆演劇は普段観るだけの方
◆なんなら普段もあんまり観ない方(たまに友達に誘われて行くくらい等)
◆やってみたいけど、どこのなんのワークショップなら参加しても大丈夫なのかわからない方
◆↑の説明ではじめてワークショップなるものを知った方
◆中学・高校の部活でやってたけど、それ以来めっきりご無沙汰の方
◆台本や戯曲なんて見たことすらない方
◆ちょっとワークショップに参加したりしたことはあるけど、なんだか難しくて困っちゃった方
上記のみなさん、全員大丈夫です。
ちなみに今回は年齢制限も設けていませんので、老若男女どなたでもご参加いただけます(とはいえ、下は小学5年生くらいからが楽しめる年齢かなと思います)。
親子参加、カップル参加ももちろん大歓迎(なんならうちの親参加させたいと思ってるくらい)。
「ついていけないんじゃないの・・・?」というご不安も大丈夫、わたしは滑舌は最悪ですし(さ行は行ほぼ言えない)、身体もぼろぼろです(普通に座ってるだけで足がつる/膝と腰に古傷あり)。
いや、もうちょっとマシな講師に教わりたいわ、というお気持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、その分「うまくいかなかった経験、困った経験、恥ずかしい思いをした経験の備蓄」はたくさんあります。
歩いてるだけでバカにされたことも、喋っているだけで笑われたことも、渡された台詞を何度練習しても言えなかったこともあります。
そこから拾い上げたいろんなことを糧に、皆さんと一緒に楽しい時間を創っていきたいと思います。
ということで、本当にお気軽に、とりあえず行ってみっか(ダメなら隅で見学でもすっか)くらいのラフなノリで、ぜひご応募ください。
お芝居を観るのがちょっと面白くなったり、身体の不思議を見つけたり、ちょっとした新しい発見をお土産にできるはずです。
カミグセ主宰 つくにうらら
開講クラス①『カラダの面白みクラス』
演劇は思った以上に全身運動!時間をかけてゆっくりと、日頃のカラダから「演劇をやる為のカラダ」にシフトチェンジしましょう。
怪我をしないための体ほぐしの体操、自分の体を知る時間を経て、カラダで遊ぶところから演劇への入り口を見つけていきます。
こちらのクラスでは、
◆カミグセが稽古前にやる体ほぐしの体操(なんと30分以上かけてゆっくりやります!)
◆自分の体は思った以上に動きづらい
◆意識しないと動かない体の各所を見つける
◆人それぞれの体の違いを発見する
◆聴覚や視覚を使って見つける、体に潜む不思議(目隠しして歩いてみる等)
などなどを目標に、いろんなワークを安全に行っていきたいと思います。
怪我をしないことは大前提、もし少しでも「危ないな!」と思ったら、すぐにお声をかけて安全な方法を一緒に考えます。
また、「過去に怪我をしていて○○ができない」などのご心配も、事前に遠慮なくご相談ください(ちなみにわたしは右膝が悪く、硬い床に直に膝をつくことが難しいです)。
お手本などを見て「このワークはちょっと体的に厳しいかも・・・」と思ったら、簡単バージョンでやってみたり、見学もOK!
楽しく体を探検できる方法を一緒に考えましょう!
そして、「演劇のワークショップなのに何故そんなに体にこだわるの・・・?」と思った方。
演劇、めっちゃ体使うんですよ・・・。
もちろんダンスや殺陣があったりするお芝居なら「体を使っている」ということがかなりわかりやすいですが、人間は本来、成人で約5kgにも及ぶ頭部を体のてっぺんに位置付け、それを支えながら二足歩行を行う生物です。
人間に生まれてしまったので比較的どなたも当たり前にやっているかと思いますが、これは相当身体に負荷がかかり、ただでさえ疲れることです。
なので、まずはその「ただでさえ疲れている日常の状態」を少しでも解除した上で、いろんなことに気付きやすい体にしましょう、ということです。
もう少し詳しくお話しすると、例えば俳優は舞台上で、自然に、かつ意識的に体の姿勢や重心の位置などを変え、シーンや台詞に適した身体へと瞬時に切り替えを行っています。
これは、自らの身体に意識的になり、どういった動きをすれば良いのか理解をしていなければ出来ません。
もちろんこのワークショップでその全てができるようになるわけではありませんが、その体験はできます。
台詞と体が組み合わさって出来る俳優の仕事の、「カラダ」の部分を、まずは知ってみましょう。
開講クラス②『コトバの面白みクラス』
演劇といえば台詞を喋る!・・・の前に、私達ってそもそもどんなふうに喋ってるっけ?喋るときって何考えてるっけ?という、コミュニケーションの原点に立ち返ってみる時間です。
滑舌も声の大きさも気にせずに、コトバと台詞で一緒に遊んでみましょう。
こちらのクラスでは、
◆言葉を相手に届けてみる
◆同じ言葉でもシチュエーションや立場で変わってくるニュアンスの発見
◆台本に「書いていない台詞」を探そう(いわゆる「サブテキスト」について)
◆台詞のやりとりにチャレンジ&どうしたら本当っぽくなるかを考える
ということにトライしていきます。
比較的座学も入ってきますが、体をつかって実践的に取り組んでいくことを目標にしているため、前述の『カラダの面白みクラス』との通し受講をおすすめします!(通しでとったほうが気付きが多いはず!)
とはいえ、もちろん単発受講も大歓迎です、こちらだけでも十分楽しめます。
みなさんが考える「演劇」とは、どんなものですか・・・?
やはり台詞を喋って舞台に立つ俳優の姿を思い浮かべるでしょうか?
ということで、みなさんが思い浮かべる俳優達が、舞台に立つ上で日頃行っている様々な準備を体験してみましょう。
「より自分の言葉を相手に届けるためには?」
「この台詞を言うときはどんな気持ちなんだろう?」
「「・・・」って書かれてるけど、どうしたらいいの?」
こんなことをひとつひとつ解き明かす、いわゆる〈戯曲読解〉と言われる部分から、実際に相手と台詞をやりとりしてみるところまでを行います。
台詞のやりとりでは、私からいくつかの提案をしますので、それでシーンが変わっていく面白さも体感できます!
なお、わたしの扱う演劇のテイストは基本的に「会話劇」と呼ばれるものです。
目の前の人と、より自然に、嘘ものの演劇の世界をより本当っぽくするためにはどうしたらいいのか、一緒に探っていきましょう。
ちなみに滑舌の訓練や大きな声を出す練習は、残念ながら行いません。
逆にいえば、滑舌も、声の大きさもなんにも気にせず参加して大丈夫、ということです。だってわたしだってさ行とは行、言えませんから。
ワークショップ詳細
[開講日時]
◆9月16日(月・祝)
13:00〜16:00 《カラダの面白みクラス》
17:00〜20:00 《コトバの面白みクラス》
◆9月18日(水)
13:00〜16:00 《カラダの面白みクラス》
17:00〜20:00 《コトバの面白みクラス》
※2日ともプログラムの内容は同じです
※どちらかのプログラムのみの受講も可能です
※別の日に違うプログラムを受講することも可能です
(例:16日に《カラダの面白みクラス》、18日に《コトバの面白みクラス》を受講 等)
[参加費]
1コマ受講・・・¥2,000
2コマ受講・・・¥3,500
※参加費は各回受講時に会場にてお支払いただきます
※現金のみのお支払となります
[会場]
東京都内某公共施設
※ご応募いただいた方にお伝えいたします
[定員]
各回8名まで
[お申し込み〆切]
各回開催の前日まで
お申し込み方法
メールでのお申し込みとなります。
件名を「カミグセ初心者WS申し込み」とし、本文に
①お名前(ふりがな) ※本名でのお申し込みをお願い致します
②メールアドレス(パソコンからのメールが受信可能なもの推奨)
③お電話番号
④ご希望の受講日・プログラム
⑤演劇経験の有無(中学の演劇部以来、観劇しかしたことがない、観劇自体ほぼしたことがない 等)
⑥備考(ご質問・ご不安なこと等があればご記入ください
以上をご記入の上、info@kamiguse.comまでお申し込みください。
こちらからのご返信をもってお申し込み完了とさせていただきます。
講師プロフィール
つくにうらら
1991年12月6日生まれ、神奈川県出身。劇作家、演出家、制作者。
桜美林大学総合文化学群演劇専修在学中より脚本、演出、制作として活動し、主宰するカミグセでは全ての公演で脚本・演出を担当する。
時にねちっこく、時にスピーディに繰り広げられる会話と、詩的ながら切実な空気感を内包するモノローグを武器に、纏わりつくセンチメンタリズムを振り切ろうとしながら様々な物語を静かに疾走する。
また、2014年4月〜2016年8月まで、東京都北区の民間劇場「王子小劇場(現・花まる学習会王子小劇場)」にプロジェクトディレクターとして勤務。「佐藤佐吉演劇祭2014+」の運営や、「王子小劇場中高生演劇サマースクール」の企画運営等に携わる。
カミグセ『あのこそのことはないちもんめ』にて、王子小劇場佐藤佐吉賞2015優秀演出賞、優秀衣裳賞を受賞。
2017年より、制作としてコンテンポラリーダンスカンパニー「水中めがね∞」へ加入。近年では演劇、ダンス、音楽等ジャンルを問わず、制作・プロデュースを行なっている。
特技はスノーボードと茶道(表千家)、好きなものはディズニー、サンリオ(タキシードサム)、毛玉取り、廃墟、げっ歯類系小動物、上海(麻雀牌あわせゲーム)、服・靴・アクセサリー、Maison book girl(アイドル)、タピオカ。
Q&A
◆演劇を全くやったことがありません、参加できますか?
→そんなあなたを待っていました、ようこそ演劇の世界へ!
一緒に初めての演劇をやってみましょう。
◆小学生の息子と参加したいです、可能でしょうか?
→今回は老若男女ご参加いただける、年齢制限無しのワークショップです。
ただし、取り扱う内容の都合上、参加は小学5年生くらいからがオススメです。
◆過去に怪我をした経験があり、体を動かすのが不安です。
→私は高校2年生までアマチュアのスノーボード選手をしていた経験がありまして、いまだにちょっとでも気候が変わったりすると古傷の右膝が痛みますし、硬い床に直接膝をつくのはかなり難しいです。
主催者がこんな状態ですから、ご応募の際には遠慮なく備考欄へその旨をご記入ください。
できない動きは絶対にやらせませんし、ご自身で危険、難しいと判断したワークに関してはご見学いただくことも可能です。
◆本名を知られずに参加することは可能ですか?
→ワークショップ中のお怪我やご体調不良など緊急時の対応に差し支えがあるため、ご応募の際のみ本名にてお申し込みください。
なお、ワークショップ当日は「呼ばれたい名前」を胸に貼ってご参加いただきますので、本名を明かさずにご参加いただくことができます。
(もしご心配でしたら、その旨を備考欄にご記入の上お申し込みください)
◆このワークショップでダンスや殺陣は体験できますか?
→残念ながら、カミグセは会話劇中心の演劇ユニットのため、ダンスや殺陣のワークはございません。
◆参加時の持ち物を教えてください。
→動きやすい服装(スカート、ジーンズNG)、スポーツタオル(ストレッチ時に使用します)、お飲物、筆記用具をどちらのプログラムでもご持参ください。
お着替えは会場の更衣室をご利用いただけます。
また、どちらのプログラムでも内履き(シューズ等)は必要ありません。
◆見学のみの参加は可能ですか?
→「演劇初心者の方に演劇の世界を体験していただくこと」を目的に開催するワークショップのため、初めから見学のみのご参加はお断り致しております。
ただし、ご参加中に「やはり自分には難しいかも・・・?」と感じた場合、一旦ご相談ください。
そのあとのプログラム内容をお伝えして、以降はご見学、もしくは参加できそうなところから復帰する!というようなことも可能です。
ぜひ楽しい体験をお持ち帰りいただきたので、どうしても難しいこと、辛いことはやらなくてOKです。
◆申し込みをしましたが、返信のメールが届きません。
→3日ほどお待ちいただいてもお申し込み完了のメールが届かない場合、迷惑メールフィルタ等でメールの送受信に支障が出ている可能性が考えられます。
迷惑メールボックス等をご確認いただいてもこちらからのメールが見当たらない場合、大変恐れ入りますが、info@kamiguse.comのメールを受信できるようにした状態で再度ご一報ください。
もしメールでご連絡いただいても返信がない場合、カミグセ公式TwitterのDMを開放していますので、そちらからお問い合わせいただいても構いません。
◆プログラムの開始時間に間に合いません。途中からの参加はできますか?
→大変恐れ入りますが、途中からの参加はできません。
カラダ/コトバの両プログラム共に、簡単な導入部分から徐々に応用へと繋げていく構成となっております。途中からのご参加ですと、最悪の場合「いま何の話をしているんだ・・・?」という混乱に陥ってしまう可能性もあります。
ワークショップを最大限満喫していただく為にも、最初からのご参加にご協力ください。
◆男女比ってどのくらいですか?
→すみません、蓋をあけてみないとわかりません・・・が、プログラム内容に支障が出ないよう、わたしの他に男性アシスタントも準備してお待ちしておりますのでご安心ください。
◆現在すでに俳優をやっていますが、参加は可能ですか?
→ご参加いただくことは可能ですが、あくまでも「演劇初心者向け」ですので、もしかするとプログラムの内容はすでにご存知のことも多く、少々物足りないかもしれません。
とはいえ、もしカミグセのワークショップを受けたことがなければ、新しいワークを体験できるかもしれませんし、今まで気づかなかった新しい視座の獲得に繋がるかもしれません。
また、今後ご自身でワークショップを開講してみたい、という方の参考にもなるかもしれません。
ここまでの記事をよく読んだ上でご自身でご判断いただき、ご応募いただければ幸いです。
(ご応募の際には、備考欄へ俳優経験がある旨と「このワークショップへ参加する目的」もお書き添えいただければ大変助かります)
◆あなたの祖母です。参加してもいいですか?
→遠慮なくどうぞ。演劇楽しいよ。
お問い合わせ
[カミグセ制作部]info@kamiguse.com
[カミグセ公式WEBサイト]https://www.kamiguse.com/
[カミグセ公式Twitter]@ka_mi_gu_se