緑色の照明と綴理先輩の心の映り込みの話
リンクライクラブライブ、活動記録13話後半が公開されました。このnoteでは、夕霧綴理という人と、緑色の照明の話をします。
これはあくまでも個人の感想であり、誰かに解釈を強要するものではありません。そんなもんかなという感じでよければご覧くださいね~。
前提
大前提として、先輩には言語化の能力があまりなく、オープンキャンパス委員会でやったように歌だったら言葉が紡げる(パフォーマンスで伝えることが出来る)、という傾向があります。
本当に大切なことほど、素直に思った通りに伝えるということがあまり得意ではありません。
また、同じく前提として、本作において歌というものがどういうものかをもう一度確認しておきましょう。
簡単に言うと、一部のアルバム曲を除いて、蓮の曲というのは、ストーリー上での位置、そして発表されたタイミングが日程までほぼわかるようになっています。
タイミングがわかる、ということは、それまでのキャラの感情が凝縮されたものが「歌」として出てきたと判断することが出来ます。
初披露の曲に、「なぜこの歌を歌おうと思ったのか」を考える意味は、おそらく説明されることのない活動記録や日々の配信、カードのボイスのさらに別の、彼女たちの感情そのものを理解するためであるのではないでしょうか。
ある意味、日記のようなものであると考えると面白いんじゃないかと思います。
ですので、後からパフォーマンスがどんどん進化していって、今はどんな気持ちなんだろう…という想像をするのも楽しいものの、でた瞬間、でるまでの瞬間を、今回は考えていきたいと思います。
Tragic Dropsからはじまった緑色の照明
AWOKE、スケイプゴートの2曲には、緑色の照明は使用されていません。入りはじめたのは、Tragic Drops以降の曲です。
Tragic Dropsは、2023/05/29に7話のpart3-5(8話と合わせていわゆる梢センパイと綴理先輩の過去の一部が明らかになる、撫子祭までの流れの回)のすぐあと、5月度FesLIVEで披露されました。
中々明けない梅雨の始まりでした。
緑色の照明が入っているのは、3箇所です。
「ごめんね、好きで」
この曲を聞いたとき、多分結構な人が思ったのではないでしょうか。「やべえ感情があるぞ」と。
他にも、7月のMirage Voyageや
9月のTake It Over
10月のKNOT
なぜ、Tragic Drops以降に緑色の光が照明でスッと入るようになったのか。
ここでひとつ、個人の感想を記載しますと、6話にこんなセリフがありました。
DOLLCHESTRAの相方であるところの村野さんが、フィギュアスケートに集中したほうがいいと思って、身をひこうとした綴理先輩。それを村野さんが引き留めたあとです。
ここで注目したいのは、「映りこんでいた」の部分です。色で表現されていますが、このセリフの意味は「自分たちがやって来たことが、村野さんのスケートに影響を及ぼしている」ということです。そして、この言葉はそのまま綴理先輩にも繋がっています。
AWOKEやスケイプゴートではなかった緑色の照明は、綴理先輩自身が色んな存在に影響を受けて歌を歌い始めた、という意味にも取れるのではないでしょうか。
綴理先輩の閉じた、綴じた世界に映りこむ様々な光、様々な存在が、歌を通して表現されるようになったのです。
綴理先輩はどうでも良い歌を作ってライブで披露するような人ではありませんよね?つまり、それだけ大切に、表現したいからこそ歌うのです。
あんな、緑色は2色あるねん
活動記録の世界において、
多分、緑色は2人いるんです。
それはある意味、綴理先輩から見たスクールアイドルとしての理想の梢センパイと、かつて、綴理先輩がとても頼りにして、懐いていた先輩としての理想の沙知先輩(生徒会長)です。
13話までで綴理先輩がきつい態度をとったことのある対象って、この2人だけなんです。
大切、ということはある程度の執着を持つということでもあります。
かつて、自分に黙って振付を変えて、綴理先輩をある種「裏切った」梢センパイと、蓮ノ大三角がめぐ先輩がステージから墜ちて空中分解しようとするときに、いなくなってしまってある種「裏切った」沙知先輩。
綴理先輩は、中学生以前はたった1人で、他人によく分からないことで評価されて、あいつ1人でいいんじゃないかなって言われてきたわけです。
そんな綴理先輩が選んだスクールアイドルという新しい希望の地で、始めたばっかりのことや、知ったばっかりの楽しい感情が半年でバラバラになってしまったら、それは…それは誰でも、つらいものですよね…。
梢センパイを大切に思っているからこそ、大切な仲間になったからこそDEEPNESS作って披露したのでしょうし、大きな存在としてあり続けるからこそ、これから先もおそらく緑色の照明は入ってくるでしょう。
人間関係というのは1つの種類しかタグを付けられないわけではありません。ともだちやなかま、ライバル、大切な人など、いろんなものがあり得ます。例えば、友人関係と恋愛関係はどちらが優れているとかいうこともなく、感情はすべて「誰かを大切に思う」ことの証左なのです。
さらに進化する夕霧綴理の映り込み
9月のFesLIVEではTake It Overが発表されました。これは「さやとのこれまでとこれからを歌にした」という発言があります。
この曲から、紫色の映り込み(照明)が目立って使われるようになります。紫は青と赤が組み合わさって出来る色です。
さらに、12-13話周辺で「オープンキャンパス委員会に立候補した」というお話が発生しました。
この期間にあったのが、綴理先輩と沙知先輩のわだかまりがとける回です。村野さんが生徒会長から試練を与えられて、成長を遂げた一方で、では綴理先輩は…という焦りが印象的でした。
憧れであり執着 、あるいは大切。いろんな人から影響をうけて、いろんな感情が映り込んだ結果の、ふたつの緑色の映り込み(差し色)、そして新しい紫色の映り込みなのです。
綴理先輩が進んできた道の距離だけ、色んな色が映りこむのです。
蓮1stライブでのKNOT
ライブでのKNOTでは、緑色の鎖の映像が話題になりました。細かく見ていくと、最初の線が有機的に動くところでは緑や赤、青、紫が描画されていることが確認出来ます。1番では赤の鎖が存在し、2番になって登場するのが緑色の鎖です。(この緑色の箇所は、FesLIVEでいうところの縦の照明※前述)
歌詞をご確認いただけると明らかですが、2番の綴理先輩の歌い出し、たしかに2色ある緑色の影響が強い気がします。
KNOT自体が、綴理先輩の心境が大変なときに作られた歌であろうと思います(ラブライブは未発表の自作曲しかエントリー出来ないというルール、多分まだ存在してるので)
まとめ
FesLIVEの照明、綴理先輩の映り込みを見つけてみることで、言葉にはされない心境を想像出来るのかもしれません。
個人的には、緑色に追加して、青と赤 2人の色を合わせた紫色が広く取り入れられ始めたことに、新しいDOLLCHESTRA2人の関係性の進化と、映り込みを感じます。
深まる彼女たちの人間性を、知っていく一助としてみてはいかがでしょうか。
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