Tragic Dropsをどうにかして考察してみる
はじめに
このnoteは「Link!Like!ラブライブ! 」で主に公開されている、「蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ」についての物語と、その楽曲「Tragic Drops」(DOLLCHESTRA)について考えてみるものです。
リンクラ8話part3までのネタバレを含みます。21日以降にはガチャ更新がある気がするので、今のうちにやっておかないと大変なことになる気がしましたので…
この記事は解釈というよりも、個人的にはこう思いましたというこじつけです。そのあたり、ご了承ください。
カプ厨としての自分をボコボコに殴り飛ばして、できるだけフラットにこじつけていきたいと思います。
DOLLCHESTRAの歌とは(全般
まず、DOLLCHESTRAがストーリー上で初めて歌ったのは「AWOKE」(4話)です。キャラのパフォーマンスとしては4/16に公開されたものが最速となります。綴理先輩が作った歌だと、比較的早い段階で言われていました。(2023/05/05 文化放送・超!A&G+『樋口楓のTHE CATCH』内 該当箇所のアーカイブはないようです)
歌詞全体はこちらをご参照していただき…
個人的な感覚としては、「薄暗い→いや、この歌は2人が立ち上がる歌なんだ。月明かりに照らされるような、ほの明るい歌なんだ」という印象を持ちました。
この歌はとにかく最初は「諦め」や「不安」が目立つ曲で、2番に進むに連れて月明かりがさして、「AWOKE=めざめた」のです。
2箇所だけ引用すると、
信号機の色は青。
ということは、それまでは赤(停止・止まれ)だったということです。
そして赤は、綴理先輩の色です。
芸事の神様に愛されたかのような表現力を持つ綴理先輩は、スクールアイドルという「集団でおこなう未完成の芸術」に惹かれて蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブにやってきました。
しかし、結局は1年生の時に「あなたは夕霧綴理であってスクールアイドルにはなれない」と言われてしまう。そんな彼女が、2年生になって、新入生の部活勧誘で見つけた水色のきらめきが、お悩み真っ最中の村野さやかさんでした。
そんな2人が初めて歌ったパフォーマンス。
足もとがほの明るいだけでも、きっと充分。
誰の手を掴むのか、これからの解釈(こじつけ)に関わってきます。
Tragic Dropsを取り巻く状態
まず、2023/05/29に7話のpart3-5が公開されました。
これまでも散々我々が気にしてきた、「2年生に何があったんだよ!」の回(8話に続く…)です。
綴理先輩のいう「スクールアイドルが好き」は、スクールアイドルとしてのあり方が好きだということ。リンクラのボイスを聞いていると、綴理先輩が「ひとり」ではなく誰かと「みんな」になりたい、と強く思っていることが分かります。
(例:特訓ボイス「昨日より今日より、みんなと合うんだ」など)
まだ明らかになっていない分を含めて、様々なすれ違いがあって去年の12月に何らかの約束をして、先輩たち2人はひとりとひとりになったのです。
そんな中、Tragic Dropsが初披露されたのは5月度FesLive(2023/05/31)です。
開始位置:Tragic Drops
歌詞全体はこちらをご参照していただき…
やばいところ
Tragic Dropsのそれはもうヤバいところと言えば、一部歌詞を引用するとやはりこのあたりになるでしょう。
歌詞全体の歌い分けに線を引くと、こうなります。(歌詞はご自身でご確認ください)赤が綴理先輩、青が村野後輩、緑が2人のハモリパートです。
2箇所あるバス停のくだり以外は、村野はほぼハモリを担当しています。
演出面でも注目したいポイントがあります。
上記の歌い分けで下線を引いているところは、緑色のライトが入っているところです。3箇所あります。フーン緑ですかなるほどなるほど、なるほどですね~~~
また、緑色のライトが入る箇所②「悲劇的に見えた?」の直後に、綴理先輩が背中を押される振付があります。
ここからこじつけタイムです
1番と2番の間をつなぐ、悲劇的かつ自覚があったんだと訴えてくる箇所、背中を押される綴理先輩。
ここでお手元の歌詞をご覧いただきたいのですが、1番と2番とでは、押された背中を挟んで、時間と気持ちが進んでいるのではないでしょうか。
2年生の2人は、特に1年生の2人と出会うことで、それぞれの新しい道と可能性を見いだしてきました。これまでの人間関係に新しい風を吹き込むのは、しがらみのない人間の方がやりやすいのはご存じの通りでしょう。
同じ学年、同じスクールアイドル部という対等すぎる関係性が、梢センパイと綴理先輩のすれ違いを決定的なものにしたのではないでしょうか?
「ふたりで出来ないことは、4人ならできるかもしれない」
まさにその通りで、4人だからこそ衝突しないいい方法があるのではないか――(色については下記に書いているので、興味が湧いたら見てみてください)
2番は、後ろ向きで薄暗いようで、時が進んでいます。
何故かというと、ほとんどの言葉が「あの頃は戻らない」といったように、過去になっているからです。
また、通り雨がまた降り出しています。
1回目のあとの、別の雨がです。
そして、また雨がやんで、空が晴れて。トワイライト(たそがれ・夕暮れ・薄明かり)が見えます。
握り返す手がないことがとても気になりますが、
ここは倒置法です。
握り返す手はなくても、手を伸ばすのです。
そうすればきっと。
背中を押してくれた後輩が、
そこにいるのではないでしょうか。
ふたりではじめた、DOLLCHESTRAが。
時計の話
時間の流れがある、とこじつけたTragic Dropsですが、最初に時計の音が聞こえます。
最初のこの時刻は、綴理先輩を起こしに来る村野後輩の描かれたリンクラのSR夕霧綴理「薫風の調べ」の時計と同じ時間と思われます。
時計が動いて8時になる、つまりこの数分前から8時の間は、起こされている綴理先輩がまどろみの中にいる時間です。新しい朝の始まりであり、(8話の電話のシーンでもあるように)ひとつの日常がはじまる時間でもあるのでしょう。
どれだけ悔やんでも、悩んでも、時間は過ぎていきます。
物事を何もかもきれいに解決しなければ、進めないなんてことはありません。
時には、泣いても、つらくても、それを胸に抱いて、心に降る雨を自虐的に、内罰的に思い出しながら。
それでもやりたい「スクールアイドル」というものへの憧れを、梢センパイも綴理先輩も抱きしめて進んで来たのではないか。
薄暗い歌を歌うDOLLCHESTRAは、薄暗いのではなく。
ほんの少しの灯りでも歩き出そうとする、支え合って進む2人組なのかも知れません。
holiday∞holiday
ところで歌詞カードで見ていると、holiday∞holidayとTragic Dropsは隣同士なのですが、握り返す手がないと雨にまみれている一方で…
安全バーは君の腕だったりシンプルなことである今を生きることをENJOYしていたりと腕がらみで大変楽しそうです。
もう運命の人でよくないか?
FesLive版と聞き比べてみると違いがかなりあって面白いです。