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makoto_makoto
台にアニバーサリー(#毎週ショートショートnote)
1学年後輩のアイツはいつも表彰台で輝いていた。
練習している姿はほとんど見かけなかった、大会になるといつもずば抜けた演技で衆目を集め、颯爽と表彰台に登る。
それに比べ、オレはいくら居残り練習をしても表彰台にはかすりもしなかった。
最後の大会もいつも通りに終わった。今日でオレら3年は引退し、受験勉強に追われる日々になる。
「努力は報われる」それが嘘であったことを証明したような2年半だった。まあ、世の中は才能ということを示した2年半、それもまた良し。
ロッカーを片付けも終わり、帰るとするか。
「先輩、ちょっといいですか?」
「おう、優勝おめでとう!2連覇だな」
「ありがとうございます。こっちに来てください」
「ん?」
体育館には椅子と段ボールで作った表彰台。
「先輩、ありがとうございます。先輩が努力している姿を見て我々も頑張ることができました、さあ一番高いところにどうぞ。」
台の上で金メダルをかけられ、下級生がスマホで撮影。
今日は
努力が報われたアニバーサリー。