無人島生活福袋(#毎週ショートショートnote)
SNSに「無人島生活福袋、差し上げます」というDMが来た。
普段なら無視するが、今、俺には究極に金がない。バイトの給料日までも遠い。もらえるならもらっておこう。
「手続きは免許書等の写真と顔写真を送信するだけです」
この時のオレは何も疑問を持たず、スマホを操作した。
三日後、無人島生活福袋が届いた。
中にはマスク、サングラス、ライター、ナイフ、ハンマー、ロープ、粘着テープと説明書が入っていた。
がっかりしながら説明書に目を通す。
東京都●〇市×▽1-1-1の住宅を訪問し、一階の押し入れに金庫があるので、それを持ってきてください。同封したものは住人がいた時に使用してください。なお、逃げても貴殿を追いかけます。場合によっては貴殿の家族にも何らかの処置を行う可能性もあります。
やばい、免許書送ったんだった。マジやばい。親父とお袋、妹にもだと・・・
やむなく説明書の指示に従った。運よく警察に捕まった。
今、オレは独房の中にいる。
俺がもらった無人島生活福袋はこんな感じだった。
今週も参加させていただきました。