ドローンの課長(#毎週ショートショートnote)
テクノロジーの世界にも年故序列があるらしい。
1月からドローンが課長に昇進した。
社長はガラケー、専務にはスマホ、部長にはエコカーがそれぞれ就任した。
それでもドローンは誕生から管理職就任まで異例の早さと言われていた。
しかし、物事を俯瞰できる能力を持っているうえに、モノを運ぶことのできる機動性などを高く評価されてのことであったと言われている。
とは言えども20世紀に誕生したガラケーが社長に君臨していることに間違いはない。
「ドローン君、課長就任おめでとう。社会を見渡し、秩序を守り、これからも貢献してくれ」
ガラケー社長からの訓示を受け意気揚々と業務のため飛び立っていった。
「あ~あ、経営者、管理職はバカばっかりだな。みんな使われる側じゃねえか」
「そうだな、脳みそのないバカばっかりだな、まあ、考えることのできる俺たちの時代が来るのもそんなに先じゃないよな」
最近、入社したばかりのAIがヒソヒソ話をしていた。
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