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双子妊娠の話#2|心拍確認

前回の診察から二週間後、私は再びクリニックを訪れた。

心拍確認ができる頃だ。無事に確認できるかどうか緊張する。
赤ちゃんの心臓はドキドキしているだろうか。私はすでにドキドキだ。

「どうぞ。」

自分の名前が呼ばれて、待合からいそいそと診察室へ移動した。

診察が始まったのだが、いつもより少し長く感じた。
赤ちゃんに何かあったのだろうか。一気に不安になる。気のせいか、時間が長く感じる。

「心臓が二つあるね、双子だよ!」

「えええええええ!」

大きくて変な声が出てしまった。

その後は、先生から双子リスクに関する話や総合病院への転院の話などがなされた。

先生の話は理解できたが、突然双子だと言われ、頭の中が半分白くなり、私の心は全く追いついていかなかった。

お会計を待つ間、夫へ連絡する手が震えていた。
その震えの正体は、喜びからくるものではなく、不安や恐怖からくるものだった。

夫もそれはそれは驚いていたが、今の私にはその様子を楽しむ余裕はなかった。

次回、待ち望んだはずのわが子の心拍を見て、素直に喜べない自分に絶望します。


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