【雑記R6】8/19 一字違いが大違い
夏、道ばたにユリの花が咲きます。
もう少し早い時期にはオレンジ色の、そして今頃は白いユリが道路沿いの土手によく咲いているのを見かけます。
ユリは可憐な姿から園芸植物のように思いますが、野生でも端正な姿はそのままに咲いています。
ここ近年でよく見かける白いユリ。
実は外来植物らしいので単純に愛でてよいものでもあるまいとも思いますが、百合は私の好きな花なので、車で走り行く道々にその姿を追うのは心躍るものです。
私はこの野に咲く百合を「野良百合(ノラユリ)」と呼んでいます。
「野の百合(ノノユリ)」というと聖書のなかの一説を思い出して清楚な、それこそマリア様のような女性を思い浮かべますが、「野良百合(ノラユリ)」だと一変して土の香りの素朴かつたくましい女性が浮かんできます。
ほんの一字ちがうだけなのですが。
さて、厳しくつらい道のりを「茨(イバラ)の道」を行くといいますね。
私はこれを「野薔薇(ノバラ)の道」と言い換えることにしています。
野薔薇だとてトゲトゲなことには変わりませんが、不思議なことに「茨の道」よりも「野薔薇の道」の方が歩きやすそうな気がしませんか?元は、学生時代の友人の言い間違いなのですが、気に入って折々に使っています。
背負う荷が重く、先が見えない道行きに膝が崩れ落ちそうなときには「私は、今、野薔薇の道を歩いている」とつぶやけば、悲壮な気持ちから一転して物見遊山の心持ちになろうというものです。
ほんの一字ちがうだけなのですが。